内容説明
イギリスの情報機関、MI5が徹底監視の対象として“個人ファイル”を作った唯一の日本人武官がいた。第二次世界大戦時にストックホルム駐在武官を務め、ポーランドやバルト三国、ドイツの情報士官たちと「情(なさけ)のつながり」を結んで深奥部に迫る秘密情報を数々手に入れ、連合軍側から「枢軸国側諜報網の機関長」と恐れられた男――小野寺信である。小野寺は、独ソ開戦や、アジアでの英軍の動き、さらに原爆開発情報など、様々な重要機密を探り当てていた。さらに、ヤルタ会談の直後には、ソ連がその3カ月後に対日参戦をするという情報まで掴んでいたのである。なぜ彼は、欧州の地で価値ある情報を入手できたのか。それは、小野寺が多くの人々と誠実な人間関係を結んだからこそだった。さらに、彼が心底からの愛国者であったことが、他国の愛国者からも信頼される要因となったのである。日本人として誇るべき一人の情報士官の生き方に迫る、感動の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
51
真逆と思われる信頼や人間力が諜報の世界では重宝されている。。。老いかな。2018/12/05
南北
31
「バルト海のほとりにて」で小野寺信少将のことを知ったのがきっかけで読むことにしました。小野寺の足跡を追うことで戦前の日本の諜報活動の一端を明らかにしています。独ソ戦でドイツが敗北する話やソ連が対日参戦する情報を連合国の一員だったポーランドから提供されていたのに参謀本部が全く生かせなかったのは印象に残りました。また諜報活動には活動資金(青天井だったようです)と誠実な人間関係を構築することが重要だったというのがよくわかりました。2019/08/22
masabi
16
【要旨】諜報の神様と慕われた小野寺信氏の活躍記。【感想】語学力と仕事を超えた面倒見の良さで時に敵対国のエージェントからも情報を得て独自のネットワークを作った小野寺氏。ヤルタ密約や原爆の情報を掴むなど情報収集能力が卓越しているのに対し上層部が情報を活かすことのできなかったのが悔やまれる。文章が重複する箇所が多々あること、事実評価に疑問がないわけでもないがインテリジェンスを知るための一冊としてはいいのではないか。最初に小野寺氏への批判が妥当でないことを示してほしかった。2016/11/12
犬養三千代
7
大きな業績、、それを活かしきれなかった大本営に残念な気もするが、活かしてきたならばどんな日本になったか?負けて良かったと思うことにしよう。 しかし、素晴らしい外交官だった。 2019/09/28
みろ
5
現代日本には表向き国家情報機関がないため、諜報にも馴染みがないが、独立国には必須のことで、戦時には国の存亡がかかるもの。この本で紹介されている小野寺信氏は優れた語学力と面倒見の良さで、独自の人脈を築き有用な情報を中立国スウェーデンから日本に送っていたという。しかし、いかに現場でいい仕事をしても面子に拘りすぎて、それをうまくいかせる中枢部がいないと残念なことに。人間、自分の期待したことだけを信じてしまうものなのね。2014/10/06
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