内容説明
92歳のとき、相次いで襲ってきた腰椎の圧迫骨折と胆嚢ガン。つらい痛みで、死んだ方がましとさえ思う日々。でも、病のおかげで自分のいちばん大切なことがはっきりした。最期まで、小説を書いていたい――。リハビリの末、寂聴さんは再び筆を執れるようになった。老い、おしゃれ、食事、恋、友だち、手術、最愛の人たちとの別れ……。悩みながら生きるすべての人へ贈る瀬戸内流人生の叡智。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
42
病気のおかげで大切なことを知った寂聴様。人生に達観している人だと思っていましたが、初めて知ることも多かったのですね。どんなことも受け入れ、前向きに生きることを教えられた気分です。2023/10/29
リコリス
30
どんなことが起こっても受け入れる。それが心も体も解放させて自分自身も楽になることなんだろう。圧迫骨折、癌、鬱、壮絶な痛みを受け入れてポジティブに生きていく寂聴さんの笑顔が眩しい。老いてもおしゃれして、ときめきを忘れず、人の言うことを気にせず自分のしたいことをする。どんなことでも好奇心を持って笑顔で。「あんじゅさま」を「まんじゅう様」と思ってた若いスタッフが面白い(笑) 「小説を読むと想像力が育って思いやりの心がうまれる」今年も本を読まなくちゃ。2022/01/08
takakomama
4
高齢の実家の両親の老いていく様を目の当たりにし、私自身も身体の衰えを実感しています。寄る年波に抗おうとは思ってないけれど、お医者さんに「年相応にガタが来てる」と言われると、複雑な心境です。出家した寂聴さんでさえ愚痴を言いたくなると思うと、安心できます。無理せずに、やりたいことはして、感謝しつつ、穏やかな気持ちで毎日を過ごしたいものです。2023/05/20
なんてひだ
3
亡くなってから読み出した感じです。当時は本屋にコーナーを置いて積んである景色を見ながらゆっくり噛み締めました。ありがとう寂聴さん、Instagramも動画も楽しい物語でした。一度でもお会いしたかったなぁ、94歳の闘病日記風でしたけど、自分が病気になってみて本当の辛さを知ったとか全身麻酔でだんだんと意識が薄れることがあーこれが死ぬ事なんだと言う。寂聴さんでも知らないことがたくさんあるのですねという感想です。5人が一斉に辞めて若い2人のスタッフが世話すると、瀬尾さんの本も読んだなあ。心からご冥福をお祈りします2023/08/09
ユウユウ
1
星4。2023/09/29