新潮文庫<br> 新三河物語(下)

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新潮文庫
新三河物語(下)

  • 著者名:宮城谷昌光【著】
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • 新潮社(2015/02発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101444598

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内容説明

本能寺で信長が斃れ、天下は秀吉が簒奪した。大久保一族では彦左衛門が成長し、忠世・忠佐の奮戦を支え続けた。上田攻めでは真田昌幸、大坂の陣では幸村の深謀に苦戦しつつも彼らの忠義は一瞬たりとも揺るがなかった。やがて、家康は天下を掌握し、忠世・忠佐とも大名となるが……。大久保一族の衷心と、家康の絶望的な冷淡。主従の絆の彼方にある深い闇を描く歴史雄編堂々の完結。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

86
豊臣秀吉が権力を握り、その後中心は大久保一族で上田城での戦いや大阪の陣に参戦します。また大名になりますが、徳川家臣団の権力闘争や家康の老化とともに大久保一族への怨恨が募り、知行を取り上げられ三河に蟄居することになります。三河物語を書いてその後、徳川2代目3代目も目を通すさまが描かれます。宮城谷さんもよく読みこんでこの物語を完成させてくれました。今まで知らないことばかりでした。2015/07/20

だまし売りNo

36
第一次上田合戦は徳川側の失態。真田昌幸は徳川家康に服従したが、家康は北条氏と勝手に和議を結び、真田が支配している上野国沼田を北条に帰すように取り決めてしまった。昌幸が家康の不誠実を怒ることは当然である。これに対して、徳川側には異なる視点がある。「昌幸に戦略の才があるのであれば、それを自領の保存にだけつかうのではなく、秀吉と戦って負けぬほどの実力をそなえた家康の計略を翼けて、家産を倍増するほうが利巧なのではないか」。これは一所懸命の武士を否定して、立身出世の役人根性を蔓延らせる。昌幸に感情移入する。 2023/02/12

アイゼナハ@灯れ松明の火

36
下巻は、信州攻略から真田昌幸が籠もる上田攻め、その後、家康と秀吉の和議、北条征伐から関東転封と物語は続きます。家康は上田攻めの頃から、大久保一門への風当たりを強めつつあったのね。信康の死に関わったことが大久保一門凋落の遠因とされていますが、個人的には、自分の死後の事まで考えた家康に、一門としての結束力の強さを忌避されたのではという気がしました。勿論、理不尽な話ですが、平助(大久保彦佐衛門)をお咎めなしにしたとこに、家康の微かな謝罪の念と甘えを感じないでもない。「三河武士とはそういうものであろうよ」とかね。2011/04/01

kk

25
照る日・曇る日、陰日向なく全てを尽して徳川を支え続けてきた大久保一族。天下の静謐を見た後の一族の境遇には、読む者の胸に様々な思いを抱かせるものがあります。政治家としての家康の怖さ、権力というものの恐ろしさ、そして人として拠るべきものの在り処など。「天道は是が非か」という気分にもなるけれど、それを超えた、人としての在り方の美しさについても考えさせられてしまいました。2020/03/30

ホームズ

25
面白かった(笑)上田攻めが鳥居元忠、平岩吉親との対立で失敗。信康の切腹がかなり尾を引いてる感じが凄いな。酒井忠次を家康が恨んでいたって話は聞いてたけど大久保家も恨まれてたんですね。忠隣失脚の場面は知ってはいるけど悲しいな。それで終わらず結末は気持ちよく終われて良かった(笑)秀忠と家光のエピソードが良かったな(笑)次は『風は山河より』を読もうかな(笑)2012/09/21

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