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内容説明
不便ではあるけれど、美味しい空気、さわやかな風、人々のあたたかさ、濃密になっていく家族のつながり。幸福なはずの田舎暮らしが突如と破れた!3.11福島原発事故。山本家の避難、帰還、怒り、狼狽、絆…。細密な筆致の中に満腔の怒りを込めて描く!新聞「赤旗」で大好評連載された同作品が待望の単行本化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
国士舘大学そっくりおじさん・寺
28
前巻『田舎暮らし編』から3年後である(前巻に出ていた爺ちゃんと婆ちゃんは亡くなっている)。著者・山本おさむが居を構えていたのは福島県福里村(岩瀬郡天栄村)。やって来たあの東日本大震災。そして原発事故。その地獄は私の知らない事ばかりであった。知らない事は恥ずかしい。読んでよかった。知らないままでいなくてよかった。放射能の恐怖に立ち向かう天栄村の農家の人達が素晴らしい。登場する天栄米栽培研究会事務局長で村役場職員のYさん。この人は本当に偉人だ。不屈の人だ。そして山本おさむの怒りを全面的に支持します。2014/09/22
みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
27
福島県天栄村で田舎暮らしをしていた漫画家である著者が、突然の原発事故に翻弄される日々を綴ったコミックエッセイ。見えない放射能に不安を募らせ、事故を起こしてなお責任逃れを図る東電に怒り、そして、早々に福島から脱出したことへの罪悪感に心を痛めるといったいろんな感情に揺れる著者の姿が飾らずに描かれており、それゆえにそのやり場のない心情が痛いほどに迫ってくる。事故の記憶が遠くなりつつある今、ぜひとも多くの人の手に渡ってほしい一冊。著者がハッピーエンドで締めくくれる続編を描くことのできる日が来るのを願ってやまない。2014/01/15
ぐうぐう
24
福島第一原発事故を扱った漫画はたくさんあるが、山本おさむの『今日もいい天気 原発事故編』は、被災地以外の場所に住む読者に、当時の、そして現在の福島とそこに住む人々の状況を一番リアルに伝えている作品かもしれない。それは、山本自身が福島在住であることが大きい。山本は、政府および東電の声明や対応に激しい怒りを覚え、放射線に怯えつつも、正しい情報と知識を求めていく過程をユーモアを交えて描いていく。と同時に、風評と戦いながら、懸命な除染により安全な作物を育てる農家の人々の姿も紹介する。(つづく)2014/06/07
かっぱ
19
49話「雑草の王国」に描かれた大熊町の風景がすべての悲しみを表している。2014/06/25
ぶんぶん
15
【再々読】「田舎暮らし編」から、「原発事故編」を読む。 ほのぼのとした田舎暮らしから、突然の地震、原発の事故、否応なく生活が変わる。 埼玉に、仕事場があるから一時的に避難は出来る、しかし、長期的に考えると「家」は必要だ。 「コタ」もいるからペットOKの家が、避難生活を送る山本家、福島の生活も考えなくてはいけない。 そして、原発の事を考え始める。 コロナで政府発表を鵜呑みにしていいのか、福島原発の二の舞いになるのでは・・・パニックを避けるためには嘘のマスコミ発表もあるのでは。 あの時の首相答弁が甦る・・・2021/08/30