内容説明
「世の中おかしくなった」と誰もがいう。教育の荒廃、凶悪犯罪、環境破壊、金銭汚職。ことあるごとに「誰かのせい」がはじまる。政治家が、役人が、教師が、そして会社が悪い。そうじゃない! あなた自身の見方・考え方がまちがっているのだ。「都市こそ進歩」「個性は心にある」「バリア・フリーの社会を」「科学ですべてがコントロールできる」……。現代人のその価値観は、大きな錯覚である。本書では、「都市主義」「脳化社会」の歪みを鋭く指摘。著者はこう語る。「偏見をもって見ることを『色メガネで見る』と表現します。現代社会の人は『色メガネ』どころか『逆さメガネ』をかけてるんじゃないか。私はときどきそう思うのです。多数の意見だからとか、みんなと同じだからといって、それが当たり前だと思っていたら、自分が逆さメガネをかけていることに気づいていないのです」これまでの常識にしばられず、本質を見抜けるか。養老流の<逆さメガネ>を披露。