内容説明
2年に進級した英太と東雲。東雲との関係が公になったことで心なしか賑やかな学校生活になってきた英太とは対照的に、東雲は初めてのスランプに陥っていた。そんな折、演劇部の女子喜多川が、「学園祭の舞台の脚本を東雲さんにお願いしたい」と英太に頼み込んでくる。その頼みを気分転換も兼ねて引き受けることにする東雲だが、思うように筆の進まない東雲と、奔放な喜多川に振り回される英太は少しずつすれ違っていき……。もどかしく苦い、第2章。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
102
甘酸っぱすぎるぜ。付き合うことになった二人ですがお互いの気持ちがわからないまますれ違い喜多川が三並に急接近する事で二人の関係はぎこちなく不安定なものになってしまう。この景助カップルの存在が展開にいい影響を与えてるんだよな。言葉だけで説明するのもダメだけど言葉が必要になる瞬間もある。「いとしにくい」の存在もグッド。何気に景助がキャラとして一番可愛らしい気がしてきた笑2014/06/08
コリ
89
前巻が綺麗に締められてたから続編は無いかもな〜…と思ってたらまさかまた読めるとは…!いやはや相変わらずもどかしくてむず痒いなぁ(笑)ゴチャゴチャしそうだけど色々感想を。…侑子も英太も可愛いなぁ!初々しいなぁ!新キャラ、喜多川も良い味出してたけど結局は二人の引き立て役だったのかなぁ…と。紆余曲折あったけど二人の仲もちょっと進展して何より。〇〇を2回もするとは流石に予想外…!本当にごちそうさまでした(笑) 2011/12/26
イーダ
88
新キャラの喜多川さんの登場で英太と侑子ちゃんの間が微妙な感じに…でも、喜多川さんも憎めないんですよね。この辺りがこの作者の上手いところなのかも。迷ったり間違えたり疑ったりしながら、なんとか一つの答えを出せた英太。良かったね。と、素直に言えるラストで読後感は良いです。2014/08/01
王蠱
80
一巻に引き続き「良い意味でラノべらしくない」作品。リアルさとそうでない部分の絡ませ方・バランス感覚が秀逸。いわゆる「鈍い」主人公というのは自分からそれに気づかず、だからこそ動かない(酷い時には動こうという意思すら持たない)というのが典型だが、それを自覚し、痛みを覚悟で互いに動いたことで前に進めた英太と東雲。喜多川さんなど学校サイドのキャラが全体的に「ラブコメ」風味な動きの多いのが相対的にこの作品の「恋愛小説」の色を強く見せている2012/08/01
Yobata
74
東雲との仲が一歩進んだような気がしている三並だが、東雲は相変わらずあまり表情を現さず言葉にもしないので二人の関係が曖昧なままであった。また東雲は作家業でスランプに陥っていて書けない状態が続いていた。さらに家中では有美さんが兄と喧嘩状態に陥っていて、さらに学校では東雲が作家である事がばれ、喜多川が学園祭の脚本を頼むなど忙しい事ばかり。そんな中修学旅行などを迎え…。この巻から女子のクラスメイトとして喜多川絵夢という少女が登場。東雲とは正反対で、元気で活発,誰に対しても分け隔てなく接することができる少女。→2013/10/15