内容説明
生きることへの指針は「許す」ことだと説く心温まるエッセイ集。
「自分自身の身に起きたことなら嗤(わら)えぬことを、他人事なら嗤うという冷たさは、決して許されることではあるまい。嗤うべきことは、他人の失敗や不幸を見て嗤うおのれ自身の姿ではないだろうか。人を嗤った時、その時の自分こそ嗤われる人間なのだ。わたしたちは何を嗤うべきかを知らねばならぬ」。
生きるとは、愛とは、罪とは何か、そして淋しさから立ち上がるための心のあり方を説く温かいエッセイ集。
「三浦綾子電子全集」付録として、夫・三浦光世氏による「氷点」執筆前後のことを記したエッセイ「わたし、小説家になれる?」を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろ☆
22
最近読んだ本の参考図書から。恥ずかしながら、著者の本を読んだことないので、氷点か塩狩峠、読んでみようと思う。自分で勝手に自分の未来を決めないで下さい。神の書かれるシナリオとあなたが書かれるシナリオは違う。クリスチャンのキリスト教の考え方にも興味がある。2014/09/16
テツ
19
クリスチャンとしての立場からの言葉が多めな三浦綾子さんのエッセイ。個人的には信仰で救われることはないと確信しているし、ありとあらゆる神の存在も信じちゃいないが、心の中にそうした拠り所がある方の言葉に感じ入ることは多々あり、こちらからも忘れずにいたいと思う言葉をたくさん受け取れた。どんな間柄でも、どんな状況でも「許すこと」を考慮し、それを選択できる強さを手放さずにいたい。彼女のように信仰という強さがなくても、それをすることで全てが善くなると確信して貫ける意志の力があればきっとできるだろう。2022/06/13
ともふく
14
心底自戒させられる本だ。自分は正しいと思い、人に不平・不満ばかり持っている。その事を指摘され、ガツンと頭をはたかれた気分です。そして、無償の愛とは何たるかも深く印象に残りました。人に優しいようでいて、本当は自分のため。それが全て悪いわけではないですが、真の無償の愛とは、沈みゆく船の中で、自分の救命胴衣を見ず知らずの若者に何の惜しげも無く譲れる境地。とても自分にはできない。自分を振り返るために定期的に読みたい本になりました。2019/10/31
スナフキン
10
三浦綾子さんが悩んでいる人に向けて書いたエッセー集。著者の市井の人々に向ける眼差しは優しい。でも、始めからそうだった訳ではなく、数々の出会いを通して、成長なさったようだ。私も聖書を読みたくなった。教会にも行きたい。2023/09/12
otukisama
10
三浦綾子さんの本は、自分が気がついていなかったり、忘れてしまっている大切なことを思いださせてくれる。 「本当に自分が悪かったと思う時、人間は思いもかけぬ大きな平安が与えられる」「恩を返したと思うほどの忘恩はない」 一方で、三浦綾子さんのような人格者でも、同時に2人の人と婚約するという不誠実を極め自分に失望した経験があることを知り、ほっとする(^_^;)人は変われるのだ。2018/05/26
-
- 電子書籍
- 金の国 水の国【単話】(4) フラワー…
-
- 電子書籍
- なぜ孫悟空のあたまには輪っかがあるのか…
-
- 電子書籍
- 母は女~あなたのものは私のもの(4) …
-
- 電子書籍
- 日本人なら知っておきたい 浅田真央 2…
-
- 電子書籍
- 総務部総務課 山口六平太(33) ビッ…