講談社選書メチエ<br> 原敬 外交と政治の理想(下)

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講談社選書メチエ
原敬 外交と政治の理想(下)

  • 著者名:伊藤之雄【著】
  • 価格 ¥2,585(本体¥2,350)
  • 講談社(2015/01発売)
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  • ISBN:9784062585934

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内容説明

「平民宰相」原敬の初の本格的評伝。新聞記者・外交官・企業経営者など多彩な顔を持ち、一貫して「公利」という概念を重視して第一次世界大戦後の世界を見通した、ポスト「元勲世代」の偉大な政治家の生涯。下巻は、大隈重信、山県有朋、桂太郎らとの確執を経て、首相として初の政党内閣を成立させながら、東京駅で凶刃に倒れるまでの後半生を描き、この暗殺によって失われたその後の可能性と、原が日本の歴史に遺したものを考察。(講談社選書メチエ)

目次

第四部 剛毅編
第一九章 西園寺内閣を誕生させる──日露戦後に内相となる
第二〇章 政党政治家原敬の成長──内閣の実力者となる
第二一章 米欧周遊とその後の円熟──米国への高い評価と日本の指針
第二二章 実業への活動の広がりと充実──古河鉱業の近代化
第二三章 選挙地盤の確立と郷里への思い──盛岡別邸と『南部史要』
第二四章 桂太郎との連携の崩壊──辛亥革命・明治天皇崩御・大正政変
第二五章 秩序ある政治改革を推進──山本内閣
第五部 老熟編
第二六章 「最後の危機」と政党政治への道──第一次世界大戦と大隈内閣
第二七章 「一山百文」の精神の充実──腰越別荘新築・戊辰殉難者五十年忌
第二八章 政友会の勢力回復と寺内内閣──中国外交とシベリア出兵、米騒動
第二九章 原内閣の誕生と新外交──大戦後の外交と植民地
第三〇章 内政大改革の実施──教育・鉄道・国防・選挙区
第三一章 政党政治の健全な発達をめざして──一九二〇年総選挙と原首相の権力
第三二章 軍と宮中の掌握──イギリス風立憲君主制
第三三章 暗殺・葬儀──「盛岡市民葬」
原敬が暗殺されずに長生きしていたら──おわりに
あとがき
主要参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

39
下巻では政友を掌握して、さらに山県や大隈などとも対立していくが初めての政党内閣を成立していきます。対立していた山県などにも評価されていき、さまざまな施策を打って生きますが、志半ばにして凶刃に倒れます。下巻ではどちらかというと政治がらみで非常に人物など多くでてきますがこの厚さを読み通せたのは筆者によるところが大きいと思います。政治家の評伝としては高坂先生の「吉田茂」と並んで何度も読みたい本になりました。2015/03/25

MUNEKAZ

13
下巻では上巻で示した原の理想を、首相という立場で実現していく流れを追う。著者は原が凶刃に倒れなければ、その後の日本の針路は大きく違っていたとし、その実力を高く評価する。著者の描くように原の力量は確かにずば抜けているが、世界恐慌の荒波やら山県という重しが無くなった陸軍をどこまで抑えきれたんだろうかとか、色々疑問もあるところだが…。やっぱり原の死で一番アカンかったのは、その遺志を継ぐ確固たる後継者がいなかったことだよね。大久保→伊藤→桂園→原と続いた国際協調・立憲政治のリレーがぷつりと切れてしまった。2025/01/31

かんがく

10
下巻では、政党政治家として活躍する原の後半生を描く。我田引鉄であらわされる利益誘導政治を行っていたイメージを著者は否定し、公利と国際規範を重視した政治家として評価する。彼が暗殺されていなければ、日本の政党政治と対中外交も実際よりもマシな形になっていたのではないかと思う。2020/08/02

pudonsha

2
原敬は「我田引鉄」などとリベラル陣営から批判されがちだが、こうした議論は1960年代以降に鉄道の地方支線が赤字になったことがきっかけに起こったという。2017/04/01

Tetsuto

1
本当に私心のない政治家だった。確固たる理想を持ち、それを実現する手法も考えることができ、さらに実行力も持ち合わせていた。武士ともまた違った威厳があった。敵を蹴散らすのではなく、巻き込んで味方にしていく。「世界の人々とともに春風の中に座っているような良い社会にしたい」原敬の理想は、なんと清々しいことだろう。どんなに忙しくても自分の責任を果たし、たいして見返りを求めない。原敬がもう少しだけ生きて、後藤新平を後継者に指名してくれたら今の日本の景色は大分違うものになっていたかな。原が目指した二大政党制は未だ確かな2015/01/14

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