講談社文庫<br> 日御子(下)

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講談社文庫
日御子(下)

  • 著者名:帚木蓬生【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 講談社(2014/12発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784062779722

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内容説明

漢へ赴いた針のひ孫の炎女は、弥摩大国の巫女となり、まだ幼い女王の日御子に漢字や中国の歴史を教える。成長した日御子が魏に朝貢の使者を送るとき、使譯を務めたのは炎女の甥の在だった。1~3世紀、日本のあけぼのの時代を、使譯の<あずみ>一族9代の歩みを通して描いた超大作。傑作歴史ロマン小説!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

252
さすが『三たびの海峡』を書いた作家さん。少ない資料からここまでのドラマを紡ぎ出した筆力・構成力はすごい。欲を言えば、あまりにスパンが長すぎて、登場人物ひとりひとりのキャラが薄まってしまったこと。もう少し例えば女性キャラ、そして使譯(通訳)としての仕事内容にフォーカスしてくれた方が読みやすかったかな。現在の日本と近隣国との関係に思いを巡らせながら、読了しました。2016/09/04

mocha

97
〈あずみ〉一族9代、200年に及ぶ物語。少ない資料でよくここまで壮大な話が書けたものだ。衣食住の描写も細やかで、良質なファンタジーのようにも感じた。歴史に明るくない私でも「卑」「邪」「奴」などの悪字が多いことに疑問を持っていたのだが、帚木さんの解釈に得心した。通訳の人々を描くことで、言葉・文字の重要性も訴えたかったのだろう。日御子の人物像もとても魅力的だった。2016/03/25

のぶ

72
下巻に入り耶摩大国が台頭し、やがて女王、日御子が誕生する。針のひ孫の炎女は、弥摩大国の巫女となり、日御子に漢字や中国の歴史を教える。下巻では時代の流れが非常に速く、程なくして日御子も80年の生涯を閉じる。この作品はタイトルにある日御子を中心とした物語ではなく、むしろ国内の小国や、朝鮮半島との国々との交流と紛争の話で、邪馬台国の物語だと思って読むと肩透かしを食うかも。しかしストーリーとしては面白く、史実が謎に包まれたこの時代を、帚木さんは良く整理して、しっかりとした作品に仕上げていた。2018/12/01

すしな

45
003-25.邪馬台国(弥摩大国)のライバルの求奈国(狗奴国)との関係で、日御子の平和主義が揺さぶられるという感じでした。この辺は今にも通じるものがあるなと。ちなみに求奈国はいまの熊本にある設定ですが、クナとクマで音は似てますよね。邪馬台国と狗奴国の顛末はいかに?というところなのですが、日本神話のエピソードと絡めていろいろと想像が膨らみました。邪馬台国は畿内か九州かで論争があるみたいですけど、文字がなかったがために記録がないだけで、両方にそれなりの規模の国があっても不思議ではないですよね。2025/01/12

niisun

31
帚木作品は『水神』『天に星 地に花』など土地に根差した市井の人を描いた作品を読んできましたが、こんな大河小説もまた良いですね。西暦50年頃から250年頃の約200年の物語。その中心は、倭と漢の通訳を務める代々の使繹たち。倭の各国で使繹を務めるあずみの一族は、使繹の役割や漢の見聞に加え、生き抜くための3つの掟を代々語り継ぐ。漢や魏を訪れた代々の使繹たちが、多用される鉄や見たこともない馬車や紙に驚く姿は、まるで明治の遣欧視察の様。この国は、圧倒的に進んだ手本にすべき国がないと進歩できないのかもしれないですね。2018/09/24

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