内容説明
〈サラセン〉のテロ計画は、ついにその準備を終え、実行の日が迫っていた。かすかな手がかりをつかんだ〈ピルグリム〉は、最後の望みをかけて〈サラセン〉の過去を追う。まったく姿の見えなかった敵の姿がおぼろに浮かびかけ、衝撃が〈ピルグリム〉を襲う。だが、計画決行までの時間は残り少ない。意を決した〈ピルグリム〉はついに危険極まりない賭けに出るが……雄大なスケールで驚異のマンハントを描く超大作、完結!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
227
最終巻はサラセンを追う ピルグリム視点で描かれる。 文体が簡潔で小気味良い。 サラセンと電話で話を したジュリアは何者なのか? サラセンは何をしようと しているのか? サラセンの正体に近づく ピルグリム…アメリカと イスラムの根深い対立、 地球規模のスパイ小説は、 テンポよくクライマックス へと読者を誘う。 映画にするとどうなるのか、思わず想像してしまう、 そんな展開だった。 2015/02/01
GAKU
72
第3巻、いよいよ完結!遂にピルグリムはサラセンを突き止め、おびき出す。終盤の二人の対決は圧巻。そしてこのために1巻、2巻の伏線があったのか。3巻はもう途中で止めることが出来ず、今朝は寝不足。文句なく面白かった! 2018/02/21
Panzer Leader
53
んー、これはちょっと評価が難しい作品だなあ。三部作なら3で一番盛り上がらなくていけないのに、自分の好みでは1>2>3。折角深く掘り下げて描いて来た冷酷無比なサラセンとの対決だったのに、ちょっと尻切れトンボのような終わり方。謎の女性の方がよっぽど肝っ玉が据わっている。1で期待値を上げ過ぎてしまったとはいえ、それでも総体的には平均以上の出来ではある。自分の好きなジャンルのスパイ小説だけにちょっと評価が厳しいのもこれからの作品への期待感があるから。2016/01/07
キムチ
52
1,2巻のストーリーテリングが余りにも濃密、緊迫感があった為、思いの外あっさり終わった。とはいえ、1200ページに及ぶ1人称の語りが時には重苦しくもあり、すらすらとは読めない。テロリスト「サラセン」VS諜報員「ピルグリム」何れも単語の意味が先に頭に入ってくるからか、人物としての温度が今一つ把握し辛く、語るセリフに共感が持ち辛かった。舞台はトルコだが国際的な展開は「今、我々が生きている現代」を改めて認識させられるようで、知らない事が多すぎる私には、小説を読みつつ、現代社会学、国際政治論の勉強をしている気分。2016/04/05
nuit@積読消化中
50
もう先が気になってしまい、結局徹夜で読み切りました…。色々ツッコミどころもありますが、それでも面白かったです!普段あまりこの手のものは読んでなかったのでこれからこのジャンルも読んでみよ〜♪2023年に「The Year of the Locust」というタイトルで次回作も出版されてるようですが、日本の翻訳本が出るのはいつだろう。2025/12/02
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