内容説明
祖父の臨終の際、孫娘の有紀子は「決して弾いてはならない」という「送別のソナタ」と題する楽譜を託される。遺言通り楽譜をしまったはずだったが、有紀子の回りでは奇怪な事件が起こりはじめ――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coco夏ko10角
27
学院長が死去し、幻とされている〈送別のソナタ〉の楽譜が孫に託される…。弾いた本人はどうなるのか、あと事件はミステリーじゃなくてホラーファンタジーなのかな?恋愛模様はいつもの赤川次郎作品、そうなりそな男女があっという間にくっつく。色々気になる動きをしてる人が… 下巻へ2015/12/17
鍵ちゃん
12
飛岡音楽院の学院長が亡くなった。音楽家として活躍した彼は、死の間際に幻と言われている(送別のソナタ)の楽譜を孫娘・有紀子に託す。決して弾いてはならないという言葉を添えて。有紀子の姉・真由子が学院長に就任し、新たな生活が始まろうとした矢先、不可解な事件が起こり始める。学院の運営を任されていた園井が、真相を知っているようだが…。姉妹を巡る人間関係も変奏曲のように変化していく傑作がここに!2021/01/19
美海
10
初、赤川次郎さんでした。図書館であらすじを見て音楽系のミステリーだったので手に取ってみました。音楽界ならではの人びとを恨み嫉妬する関係に同情しました。祖父がなくなり姉の真由子が学長に就任、話が進んでいくうちに禁じられたソナタの恐ろしさが明らかになっていくところが良かったです。下巻も楽しみです。2015/04/16
東雲
9
初赤川次郎さん。表紙に引かれて。何だか表紙通りの印象ですね。軽くて、凝ってるのは背景だけ。本格ミステリーだと思って読んでいたので拍子抜けです。女性の登場人物が多いので、その辺の心理描写はああ、なるほどなと思うところはありました。けど男性目線の話が極端に少なくてイマイチ作品にのめり込めない。滝村にとっては有紀子との出会いは運命の出会いで、もっと鮮烈なものなはずなのに。その感情の機微も描かれないで、愛してるの一言で片付けちゃうとか何だかなぁ。登場人物見てると現実なんてそんなものなのかなぁ、とも思ってしまう。2015/06/07
蕭白
8
普通のミステリーかと思ったのですが・・・2018/12/09