内容説明
五木寛之氏の最新刊エッセイ『ゆるやかな生き方』は、2004年から2013年にかけて各紙誌に執筆された膨大なエッセイの中から、これまでの既刊本に未収録のものを抜粋し、再構成、編集した集大成版といえます。人はだれでも、雑事に追われながらせわしく生きていくものです。そのようなあわただしい日々の中、自分に「ご苦労さん」と言いつつ、生きづらい世の中を、身軽に、ゆるやかに生きるヒントがちりばめられた書です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tokotoko
36
めったにお話を聞く機会のない年代の方なので、ぜひ聞いてみたくなり、予約してた図書館本。表紙を見て、ちょっとビックリしました。「厳しそうだな~!」って思って!そしたら、とても楽しかったです。日々のこと、健康のこと、旅のこと。大きく3章に分かれてます。「上から目線」じゃない、「年上目線」で、難解な言葉も少なく(でも、2回くらい目が泳ぐところがあった)、いろーんなこと教えてくれて、ちょっとお兄さんのようだなぁと・・・嬉しかったです。人の話を聞くのが好きな方にオススメです。五木さんね、結構・・・お茶目でした!2014/08/14
けんとまん1007
20
「ゆるやか」と「ゆるい」は違うと思った。五木さん自身の暮らし方にも触れてあるので、そうなんだあ~、なるほどね~という感じで「ゆるやか」という意味が感じられた。自分も同感!という部分も結構ある。今の時代は、まさにこの瞬間と少し先だけのことを考えながら進んでいるように思えるし、何でもかんでもデジタルという時代だと思う。人間の五感と離れたところに価値があって、それがすべてのような時代だ。しかし、人は息をしながら、生きている。そこの視点を取り戻すのにいい1冊。2014/10/05
ジュースの素
8
この頃の五木寛之はこんな感じの本をよく出している。ある程度の年齢になると、目先の事よりも社会を俯瞰して見る事ができる。実際の使い勝手よりもデザイン重視の物が多い事には怒りと疑問が込められている。テレビなどで老人施設の有様を見てどうして日本では高齢者を幼児扱いするのかと嘆くが、私も同感。それに、高齢者向きの品が美しいデザインではなく買いたくないと言うが、これもホント。高齢スマホを見ても、買う気が失せるね。2018/04/26
おせきはん
6
生き方に関する話や旅行記が中心に収録されたエッセイ集です。悠の時代から鬱の時代へと変わってきているとの時代認識のもとで、自分自身の「よい加減」を見つけ、変化に向き合うことをそっと後押ししてくれるような本でした。2014/07/21
will
5
現在の五木さんてこんな人なんだ。ゆるやかな生き方。「青春の門」にどきどきした時代を過ぎ、私も60歳を迎えました。これからどう生きるべきか、非常に楽しく読めました。心たおやかにでいいか。「親鸞」読み始めました。2014/09/05