角川ソフィア文庫<br> 春宵十話

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角川ソフィア文庫
春宵十話

  • 著者名:岡潔【著者】
  • 価格 ¥451(本体¥410)
  • KADOKAWA(2014/06発売)
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  • ISBN:9784044094645

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内容説明

「人の中心は情緒である」天才的数学者でありながら、思想家として多くの名随筆を遺した岡潔。戦後の西欧化が急速に進む中、伝統に培われた叡智が失われると警笛を鳴らした、氏の代表的名著。解説:中沢新一

目次

春宵十話
宗教について
日本人と直観
日本的情緒
無差別智
私の受けた道義教育
絵画教育について
一番心配なこと
顔と動物性
三河島惨事と教育〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ehirano1

106
大数学者の云う「情緒」というものをもっと知りたくて手に取りました。なかなか言語化できないのですが、私が中学生の時にとある美術の先生が常々仰ってた「美しいものを美しいと思える気持ちを大切にしなさい」といういうのがなぜか唯々思い出され、終始私の中を駆け巡りました。2024/12/30

井月 奎(いづき けい)

48
なかなか難物でした。著者の思考、言葉の癖に慣れるまでに時間がかかりました。一度波に乗れば(とりあえずは)流れるように読み終えられます。そしてその流れに乗ることは心地の良いものです。人は情緒により動くものであり、それを大切にしなければいけない。動物ではあるが動物の本能そのままではいけないということをおっしゃるのですが、その中で、本質的で真実ではあるけれども過激なことも言います。しかし、人が動物の突然変異種であれば、人としての特性を活かしきるのも運命であり定めではないでしょうか。考えさせられる随筆です。 2021/08/03

ムーミン

38
昭和44年初版とは思えない、今の社会、教育の危うさを敏感に感じ取られ、とても新鮮な気持ちで読めました。今向き合っていることのヒントをたくさんもらった気がします。2022/08/25

さばずし2487398

37
著者の危惧する通りに日本人が向かっているのを何度も痛感した。戦後教育で情緒が荒廃するどころか失ってる事さえ気づかない。このコロナ禍もリンクして、今のままだと本当にAIに使われる日も来るのではないかと思う。「数学の問題を単に解かせるのでなく、教師が示した答えが本当に正しいか生徒に調べさせた方が良い」はもう正にこれである。確かに現代人の価値観では引っ掛かる所もあるかもしれないが、少なくとも私達の人間的損失は得た物的豊かさよりも大きい気がした。数学は『調和』を目指す自然の根本に迫る学問というのは成る程である。2023/02/05

獺祭魚の食客@鯨鯢

35
文化勲章を受章した世界的な数学者が書いた随想集です。論理的思考を旨する科学者が、大切なのは「情緒」であると強調しているところにとても興味を持ちました。 「情緒」とは日本人の季節の移り変わりや植物、昆虫に関心を寄せを耳をそばだたせながら感じとる心持ちであり、戦後、西欧化のためにそれが失われつつあるので大切にすべきと述べています。 氏は好きな文学者の一人に松尾芭蕉を挙げていますが、芭蕉の句を鑑賞できるかどうかが、情緒の有無のバロメーターになるような気がします。2018/08/17

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