集英社新書<br> 非線形科学 同期する世界

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集英社新書
非線形科学 同期する世界

  • 著者名:蔵本由紀【著】
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • 集英社(2014/09発売)
  • GWに本を読もう!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087207378

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内容説明

何万匹ものホタルが同時に明滅する、吊り橋を歩く集団の歩調が自然に揃って橋が大きくたわむ……これら驚くべき現象はすべて「同期(シンクロ)現象」によるものだ。同期現象は単に奇妙な現象というだけではない。心拍や体内時計といった生命維持活動にも関与し、最新ロボット制御システムの鍵を握るなど、実は我々の生命や社会を形作る上で欠かせない物理現象なのだ。しかし従来の科学の手法では解くことができず、「非線形科学」の最新研究によって明らかになったのだ。著者は同期現象を記述する「蔵本モデル」を編み出したこの分野の第一人者。本書は我々の身近に起こる同期現象を数式を使わずに解説しつつ、世界を支配する知られざる法則を解き明かす。【目次】はじめに 第一章 身辺に見る同期/第二章 集団同期/第三章 生理現象と同期/第四章 自立分散システムと同期/おわりに

目次

はじめに 第一章 身辺に見る同期
第二章 集団同期
第三章 生理現象と同期
第四章 自立分散システムと同期
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アドソ

19
蛍の集団明滅や巨大橋の振動、電力ネットワーク、ホルモンの分泌など、個々の事象を縦糸とすれば、本書であつかう同期現象は横糸といえる。無数のミクロリズムが同期してマクロリズムになる様は、自然界のいたるところに見られる。「蔵本モデル」は同期が「どのように」起きるのか、単純明快に記述できた点で素晴らしいが、おそらく自然科学の常としてそれが「なぜ」起こるのかを解明するのは難しそうだ。それぞれの縦糸に興味をもつ人たちに、横のつながりを意識させてくれそうな、やさしい入門書。2015/01/23

月夜乃 海花

15
再読。2014年に書かれた本。ろうそくの炎を見ていて思い出したので読みました。同期現象って様々なものにあるんだよという本です。非線形現象とか懐かしいキーワードでした。 同期現象って生物の細胞単位でも生じるのですね。生物の細胞の機能のエネルギー効率の良さにはいつも驚かされます。今は同期現象についてどこまで研究が進んでいるのだろう。

Miyako Hongo

15
今まで簡単には説明できなかったことが、こんな風に数式化できるんだよ、というのが非線形のウリだと勝手に想像してるんだけど、この本に出てくる数式は一個だけ。おいしさより食べやすさを優先した結果、一番面白い部分を逃してる感じがして食い足りない。でも数式まみれの本だったら手にとってないジレンマ。□読みながら「波ってどういう物だったっけ?」と混乱した。振幅と周波数がごっちゃになってた模様。科学畑での波は密度の濃淡だと認識してるんだけど本当に合ってるかな。□ミミズがどうして前に進むか判らない、という話は面白かった。2015/07/24

たびねこ

11
同期現象の切り口から、世界をもういちど見直してみる。振り子時計、ホタルの発光にはじまり、コオロギ、カエルの鳴き声、大勢の人が渡る吊り橋、電力の供給ネットワーク、わが身の心臓、膵臓、脊髄にいたるまで、ものみなシンクロしているのだった。視点次第で風景の様相はこんなにもかわるものだ。2014/06/16

まるさ

9
互いに離れたメトロノームやカエルたちの鳴き声が相互作用を通じて同期していく不思議を非線形科学の第一人者が解説してくれる本。自然現象を用いてわかり易く説明してくれるので非常にとっつきやすい。三章の「興奮」を通じて生体システムが同期する様は読んでて興味深く感じた。前著「非線形科学」と同じ人が書いたとは思えないくらい面白くなっている。本書を読んでて思ったのだが、おそらく前著を書く上で編集者と著者の間で「現象」という言葉について齟齬があったのではないかと勝手に憶測をしてしまう。2016/06/22

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