内容説明
作品の魅力、そして作品を語ることの魅力を余すところなく伝える、英国ミステリの女王、アガサ・クリスティー全99作品評論集。読もう読もうとずっと思っていたのである。アガサ・クリスティーのことだ。 ミステリ評論家を名乗り、ミステリについて語ることでお金まで頂戴し、数千冊のミステリを読んできたというのに、クリスティーの作品をわずか七作品しか読んだことがなかったのである。――「はじめに」より抜粋
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
53
最も知られた外国の女流ミステリー作家が、アガサ・クリスティでしょう。ポアロから色々な主人公のシリーズが100冊以上も在るのに、案外10冊位の有名な作品しか読んでいない方が多いのも確かでしょう。この本はクリスティ氏の多くの作品を紹介しているのみならず、クリスティ論にもなっています。また作品の良し悪しを述べるだけではなく、例えば横溝正史氏の「悪魔の手鞠唄」を揚げて比較していたり、影響を受けて作られた作品を紹介したりと、読みたい本が増えて仕舞います。何故ミステリーを読むならクリスティを読むべきかが、分かります。2015/01/01
かりさ
49
お恥ずかしながらアガサ・クリスティーは一冊も読んでおらず、これまで幾度となく読んでみようかと心寄せるも結局読めずでして。ということで本書を手に取って丁寧な解説を読んでみて、これはちゃんとじっくり読んでみようと気持ち高めております。クリスティー作品数冊と本書を買って(図書館で借りたのです)少しずつ紐解こうかな。2015/08/10
ばんだねいっぺい
43
ただのガイド本ではない。労作。作品を読まずしてアガサ・クリスティの偉大さが分かる。これから、何冊か買うつもりである。2016/03/29
W-G
42
ずっと 気になっていたのをAmazonで購入。中学のときにクリスティは結構読んでいたのですが、星が5個のもので未読のものは今すぐ本屋で購入しようと思ってます。とにかくクリスティが読みたくなります。2016/02/21
green tea
37
大人気ウェブ連載の書籍化 クリスティーをあまり読んでこなかったミステリー評論家が クリスティー制覇に挑むという 黄金伝説ものです 読んでるととにかくクリスティ―読みたくなります ポアロもマープルもノンジャンルも 著者は新鮮な読書の喜びや驚きに遭遇しながら クリスティーの真価を思い知らされ 本当の女王の意味を読者とともに学んでいくという 感動的ノンフィクション2014/10/07