内容説明
美少女修法師・百夜が江戸の怪を調伏する。
修法師百夜まじない帖第一弾「冬の蝶」から半年、待望の第二弾「慙愧の赤鬼」刊行。「冬の蝶」では、津軽から江戸の町にたどり着いたばかりの盲目の修法師百夜が、亡き侍の魂を身体に取り込み心の目と江戸の言葉を手に入れる。巻之二「慙愧の赤鬼」では、物の怪を鮮やかに調伏する百夜の評判が広く江戸の町に知れ渡り、ひっきりなしに祈祷や物の怪調伏の依頼が舞い込むようになる。
(巻之二より)
伐折羅大将が夜な夜な現れる糸物問屋の話。恐ろしい風貌の、その大将の正体は・・・国内にとどまらぬスケール感。異色の短編。(「神将の怒り」)
大工の庄七の店に、突然大きなオニヤンマが現れる。オニヤンマに隠された謎と父娘の涙の物語。(「勝虫」)
表題作「慙愧の赤鬼」では、東北から江戸の酒蔵に出てきた杜氏の孤独と家族愛が悲しくも切なく描かれる。
全8話で綴られる、美少女修法師百夜が大活躍する物の怪調伏怪奇譚。大人気「修法師百夜まじない帖」シリーズ第二弾堂々刊行。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡本匠
10
平谷美樹は結構沢山書いているなぁ。 この本は、修法師(ずほうし)百夜(ももよ)まじない帖の2冊目。また、2巻目から読んでしまった。 修法師というのは、物の怪を調伏する職業のことらしい。平谷美樹にゴミソの鐡次というシリーズがあるが、彼と百夜はおなじ長屋に住んでいるという設定。 江戸を舞台にした、付喪神退治が中心となるが、それだけ昔は古い物が大事に使用されていたということだろう。 自分の家には古い物など何もない、すぐに壊れていく物ばかり、付喪神も寄り付きようがない。寂しいことだ...2015/12/26
外道皇帝
8
修法師百夜シリーズ2冊目。今回も付喪神中心にお祓い大作戦。恨みや呪いなどといった負の思いもあるけど、心残りや愛情など正の思いもあってあまり暗くならないこのシリーズ、気軽に読めて好きです。2014/12/18
デジ姫
6
百夜と佐吉のコンビますます絶好調。付喪神に名をつける佐吉、前作よりもずっとしゃれた名前を付けるようになりちょっと嬉しい。2018/03/21
めにい
4
冬の蝶がとても面白かったし、姉妹編と言ってもいい「ゴミソ」シリーズもよかったので、期待が大きかった。ちょっと大きすぎたかな。登場する付喪神たちは一つを除いて作品タイトルほど怖くない。最後の作品に登場した人物。これからもかかわってくるのかしら?悔しさと焦りを持った百夜の顔はやはり美しいのでしょうね。2014/05/13
イシカミハサミ
2
百夜と左吉の関係性が、 なんとも微笑ましい感じになった2巻。 1巻と変わらず短編形式でサクサク読める。 最後には、物語を終わらせそうな剣客が現れる。2018/03/04