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内容説明
人間関係がぎくしゃくして悩んでいる方、遺産分割や離婚等のトラブルを抱えている方へ。人間関係がうまくゆかなくなって落ち込んでしまうことは、いつの時代でも、誰でもあることなのでしょう。とりわけ近年は、遺産分割等を機にこれまでうまくいっていた親族との人間関係がぎくしゃくし、深く悩んでいる人は多いと思います。本書は、弁護士としての46年の経験に基づき、紛争を避けるための「和解」のコツについて論じた本です。(講談社現代新書)
目次
序章 訴訟をやめて和解を
第1章 和解とは何か
第2章 和解のしくみ
第3章 和解の扉を開く鍵―紛争解決規範
第4章 和解へのスタート
第5章 和解をやり遂げる方法
第6章 和解の源泉と二つの源流
第7章 和解の深さ―付帯条件つき最終提案調停・仲裁
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Rie【顔姫 ξ(✿ ❛‿❛)ξ】
34
和解ということについて、訴訟と対比して論じた本。訴訟というシステムは、勝ち負けであり、判決は100対ゼロということになってしまうけれど、実際の紛争ではどちらかが100%間違っているというケースはまれであり、訴訟はその後の人間関係を破たんさせてしまう。この本は、和解をやりとげる方法、和解の源泉についても説明されている。「和解」は個人の性格による部分が大きいのかと思ったけれど、それだけではなく、また実利的で魅力あるものだということがわかった。2014/08/31
白義
16
多くの民事紛争で和解に携わってきたベテランの弁護士が、勝ち負けのはっきり決まる訴訟と比べて注目されにくい和解の意義、仕組みに全体像とそのコツを語ってくれる実用的で示唆に富む一冊。紛争において和解とは一体どのような構造を持つものかという少し硬めの背景から、よく双方の話を聞いて和解するためのヒントを探そう、という身近な話まで、著者自身が関わってきた紛争を題材に丁寧に描く。近代の法の支配の源泉にあるものを、国家の物理的強制力と個人の法的主体性の二つと見て、和解が後者の私的自治の流れを汲むものと言う指摘は興味深い2017/02/09
ミッキー・ダック
14
必要に迫られて一気読みした。「訴訟」になれば、100対0の勝ち負けになり、人間関係は崩壊するが、「和解」であれば互いに納得し権利に相応する解決が可能である。しかし、和解に至るプロセスが難しい。著者によれば、争いの原因はほとんど言葉が届いていないから起こるので、和解とは言葉を相手に届け原因である齟齬を取り除くことであるという。そのためには理性的に和解のメリットを考え、争いをやめる心境になることが先決だという理屈は良く分かるが、難しいのは怒りや嫌悪や不安などの感情を鎮めること。そこは調停者の役割だろうか。2014/04/24
たくのみ
11
「北に訴訟や喧嘩があれば、つまらないからやめろといい」訴訟は勝っても負けても遺恨が残るもの。和解に持ち込むことがベストなのだ。数々の裁判や訴訟を乗り越えてきた弁護士廣田先生の教える和解の数々。腋臭で離婚しそうになった夫婦に「なじめない」の理由を解明し、マンションの補償金の分配では紙上ディスカッションのうえ、綿密な解決規範をつくる。中島敦の「名人伝」にみる究極の和解。「モモ」の傾聴する老人。届ける言葉の選択。日常にも使えそうな知恵がたくさん詰まっていました。2015/12/31
梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」
6
▼著者は、紛争解決そのものを研究するが学問である紛争解決学を提唱し、業績を重ねてきた弁護士。▼他者と間で、法に関わるトラブルを抱えたときに、「妥協」または「譲歩」をせずに、もめ事を解消していく考え方が述べられている。また、和解のメカニズムを生かして、トラブルや紛争を未然に防ぐノウハウについても語られている。▼借金の返済、遺産分割協議、土地の交換他シビアな事例を具体例として挙げつつ、著者が取り組んできたことが紹介されている。▼弁護士の仕事の内容をも垣間見ることが出来る一冊である。2024/09/13
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