高校生が学んでいるビジネス思考の授業

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高校生が学んでいるビジネス思考の授業

  • ISBN:9784484142142

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内容説明

2003年に始まった高校の新科目<情報科>。パソコンの使い方を学ぶだけの科目と思われがちだが、ビジネスパーソンに必須の「論理思考(ロジカル・シンキング)」や「問題解決力」の基礎がつまった科目なのだ。今では大学入試の定番問題である「ゲーム理論」や「統計」、「モデル化」さえも扱われている。高校生に負けたくなければ学ぶべし! 論理思考も、問題解決力も、ゲーム理論も、統計も、すべての基礎は<高校情報科>にあり。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kentaro

30
2012年度から高校数学のカリキュラムが変わって、数学Ⅰに「データ分析」の項目が入った。このことは、全国の高校でデータ分析が事実上必修になること、そしてセンター試験でも出題されることを意味する。そこで学ぶ内容は「平均値と中央値」「ばらつきと標準偏差」「散布図と相関係数」などだ。それは数学科向けに作られているため、手計算するのが基本で必ずしもコンピュータを使わなくてもよい。とは言うものの、あまり深入りすると難しいし、きりがない。それで結局、正規分布とP値とベイズ推定の入口の手前が見えるところまでが対象だ。2019/10/23

アルカリオン

15
検出率99%、偽陽性出現率1%のドーピング検査の結果の解釈を問う問題。この手の問題の仕組みは理解しているはずなのに、解いてみると何かがおかしい。「問題文がおかしいのではないか?」と思ったが、数頁後の解説で疑問氷塊。著者は「実際にドーピングしている競技者の割合」をわざと示していなかった。その結果、私は気づかないうちに(!)当該割合が50%である場合の計算をしてしまっていた。現実世界では当該割合は通常、不可知であり、自分がおかしな前提を置いていることに気づけないという事態は容易に生じることに思い至り、震えた。2021/07/15

hatman

8
物事を考えるときに使う、数学的ベースとなる教養が記載されている。理系出身の私には物足りない内容。2019/06/16

Taizo

5
あまりにもハイレベル。自分が自堕落だっただけかもしれないけど、これを高校生が学んでいると思うとゾッとする。下手なビジネス書を100冊読むよりもこの1冊を読んだ方がいいと思う。それくらいあらゆる要素が纏まった良書。特に素晴らしいのが序盤の「論理的思考」の章。「論理的」には種類があり(まずはこれを意識できてない人が、自分含め多い)、日常で重要なのはそのうち「議論の論理」であると主張。「飛躍がない論理は不毛」でありつつも、それを認めてもらうために「理由を添える」。意識するだけで考え方は変わると思う。本当オススメ2021/06/20

やきそば

3
「情報科の授業」というと、PCを使ったタイピング、エクセルの使い方程度にとらえている先生が大半だと思うが、大森先生のように「ビジネス思考の授業」と捉えている先生は世の中にほとんどいないんじゃないかと思う。単なるテクノロジー機器の扱い方を教えるのではなく、機器と扱い方は手段で、その目的と本質をつかんでわかりやすく授業で扱っているところが素晴らしい。 論理的とは広く視野をもつこと、説得力を高めるには疑うよりも支える、4段論法、ゲーム理論あたりが特におもしろかった。自分もこんな授業を受けたかった。 2016/12/15

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