内容説明
大手建設会社の営業課長家田幹朗は、常務の懐刀として社内で最も汚い役を一手に引き受けている。ある日、大臣愛人の隠れ家を訪ねると彼女の他殺体に出会う。一方、建設業界の贈収賄事件を担当する特捜検事隅野は、同学の友・家田を焙り出す。同じ学舎で青春を共有した友が社会の四方に別れ、支配階級の政財界汚職に巻き込まれていく。会社の奴隷が抉る人間の悲哀、一寸の虫と巨悪の壮絶な闘い。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さざなみ
3
建設業界と政界の収賄事件がらみの話、 今も昔も変わらない困った世界だ。 ストーリとしてはあまりにもできすぎ、でも面白く読み終えました。2015/08/24
あさえ
3
いわゆる『社畜』の話。なんか色々古いと思いながら読んでいたけど、どうやら1984年が最初の発売らしい。大手建設会社と賄賂と政治家と…昔から『現実に本当にあるんだろうか』と思っていた贈賄事件に殺人事件が絡み、その主人公としてまさに社畜の社員が置かれている。建設業界やっぱこえええええ2014/08/01
のん
1
女にとっての天敵は自由である。自由に食い潰されまいとして、夫や恋人や子供に自由にを売り渡し、彼らの奴隷になり買い殺される。そして男は会社の奴隷になってしまうのか……2020/01/09
かふぇおれ
1
父の勧めで読んでみた。悪くはないのだが、やはり古い時代のせいか纏まりがないように感じた。偶然の重なりすぎ、個人の葛藤や苦しみが伝わらない。2017/09/10
イーグル
1
☆☆☆ 会社とはサラリーマンとは。2016/08/23