内容説明
美濃の覇権を得た道三は、織田尾張の大軍団と対峙するなど、梟雄としてその名を馳せる。その地位を嫡子・利尚に相続するが、隠居後も暗然たる権力を振るう。美濃の国人や利尚の兄弟を巻き込んで、ついに道三は利尚と対決、凄絶な親子の戦いが始まる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
如水
30
下巻は新九郎が『斎藤利政』と名乗る所から。際立った点は『これぞ梟雄』と言う所。国人間の争いから対外(織田家、朝倉家等)戦争に至り、戦に勝つ為の導き出した答えは…謀略に次ぐ謀略💧『蝮』と言われても仕方が無い御話がわんさか出て来る。ただこの新九郎、道三と名乗ってから『何をしたかったのか?』が良く分からない。出来人ゆえの苦悩なのか、後に託すのは時期尚早と感じたのか…それとも権力を手放したく無かった?因みに信長はほぼ絡んで来ません。『美濃興亡期』と言った所です。最後に長男(長井隼人佑)は後半大活躍します。2021/02/26
onasu
24
道三も我が子までは手に掛けなかったのか。しかし、その世継ぎ争いは、隣国尾張より凄惨だった。 美濃の盟主となった道三。尾張の攻勢も退け、跡目を嫡子利尚に譲ろうとするが、隠居しても実権を残し、ついに相続をし直そうとするところから争いとなる。 何をもってとは、簡単ではない。斎藤の姓を得、権威も勢力も最大になったが、大きくなった所帯では、各自の思惑が働き、また他の国人たちとは同盟関係だ。そうした中、骨肉の争いの内に没する。 道三通史といった趣だが、爽快感はない。しかし、死出の思いは、そうかもしれない。2014/05/25
スー
17
驚きの連続でした。帰蝶は信長との結婚は再婚だった。初めて知る長井隼人佑は道三の長男ですが母親の身分が低い為に庶子とされていて、嫡子の義龍は長男ではなかった。そして義龍と言えば武力に優れ道三や信長を唸らせる手腕の持ち主だと思っていたのに此方では気鬱症だし、そして土岐頼芸の子供説もでずでした。下巻に入ると道三は政事をせずに自身の力をつけるのに夢中になり国衆から見放されていきますが、実際に道三の出した書類が少ないそうなので史実に近いかもしれないですね。2018/10/07
TheWho
13
下巻に入り新九郎は、守護家土岐頼武と弟頼芸との紛争を暗躍し頼芸を守護職に付けるが、その後守護頼芸を追放し、美濃一国の実権を握る。そして家督を嫡子利尚(義龍)に譲りるが、実権は握り続け名を道三と改める。道三となった頃から後半の物語は、道三と利尚や庶子隼人佑との確執が、中心となり、特に道三の非情な側面が、老害にも似た様相を呈していき前巻での魅力ある新九郎とは別人の描写であり、最後は史実通りの骨肉の争いで道三は誅殺される。新たな道三像を楽しめた作品です。2022/08/24
糜竺(びじく)
11
邪魔者を毒殺したりとダークなことをすることもいとわなくなった道三。そして、年を重ねて気難しくなり、老害化していく姿は非常に残念でした。個人的には上巻よりも下巻の方が面白かったです。2025/08/10
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