内容説明
〈ハヤカワ・ポピュラー・サイエンス〉「生物学的創造性と数学的創造性は、さほど違うものではない」。生物学の奥底にある数学的構造を白日のもとに曝し、生命の持つ隠された数学的な真髄を示す、チャイティンによるメタ生物学の創造。
科学界では誰もが認める進化論は、意外なことに、きっちり証明されてはいない。「ダーウィン的進化が作用することの証明が得られていないのは、数学界の恥である」と考える著者は、「生物学的創造性と数学的創造性はさほど違うものではない」という立場から、生物学の奥底にある数学的構造を白日のもとに曝し、生命の持つ隠された数学的な真髄を示す、メタ生物学を提唱する。生物の核をなす数学的構造を摘出するという難業に挑む、『メタマス!』『セクシーな数学』の数学者チャイティン最新作。/掲出の書影は底本のものです
目次
第1章 序論:本書の概要
第2章 進化するソフトウエアとしての生命―変異するソフトウエアの進化
第3章 人類によるソフトウエアの発見―生物学者としてのチューリングとフォン・ノイマン
第4章 メタ生物学の数学―ソフトウエア空間内のランダムウォーク
第5章 サンタフェ研究所での講演―進化と生物学的創造性の数学理論
第6章 メタ生物学の神学的側面
第7章 創造性の政治―社会ダーウィン主義→社会メタ生物学
第8章 数学は最終的に何を成し遂げられるか?―メタ生物学とその先