実業之日本社文庫<br> 攪乱者

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実業之日本社文庫
攪乱者

  • 著者名:石持浅海
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • 実業之日本社(2014/06発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784408551500

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内容説明

コードネーム「久米」「輪島」「宮古」のテロリスト三人。久米は若手ビジネスマン風、輪島は秋葉原オタク風、宮古は年齢不詳の美女。メンバー三人はお互いの本名も素性も知らない。彼らは昼間、一般人の仮面をかぶりながら、夜や週末には政府転覆をめざすテロ組織の一員である。組織は、暴力や流血によらない方法で現政府への不信感を国民に抱かせようとしていた。彼らに下された任務は一見奇妙なものだった。組織が用意したレモン三個をスーパーのレモン売り場に置いてくる、丸めた新聞紙を入れた紙袋を電車の網棚に置いてくる、など、任務の真の目的とは何か。優秀な三人の遂行ぶりが引き起こす思わぬ結果とは。テロ組織の正体は。そして彼らの運命を翻弄していく第四の人物の正体は――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yumiDON

49
平日は会社員、土日だけテロリスト、目的は政府の転覆。テロリストというと血生臭いイメージしかないけど、彼らの活動はスーパーに檸檬を置いてくる(すぐに梶井基次郎が思い浮かんでしまう)、新聞の詰まった紙袋を電車に忘れてくる、等イタズラのようなものばかり。序盤の何ともゆるい展開を覆す各章のオチがよい。日常の色彩が反転するようでこういう作品は好きだ。結末は賛否両論だろうが、個人的にはぴったりくるかな。2016/03/27

きっしぃ

39
三人のテロリストに与えられる指令は、スーパーに檸檬を置いてくる、新聞紙を詰めた袋を電車に置いてくる。どうしてそれが、国家の転覆に繋がるのか?こじつけ感はいつもの石持節。でも、どれも結局はそういう理由で国家転覆に繋がる~ってなるから、驚きもなく…。終わり方はイヤミスっぽい。2019/07/31

Walhalla

36
テロリストシリーズの1作目です。テロといっても、その手口にはいろいろあるのだと思いますが、今回の組織は直接的な武力行使ではなく、まるで「風が吹けば桶屋が儲かる」といった感じの、じわじわと波及するような手法を仕掛けます。主人公の3人のテロリストは、みなパートタイムのテロリストで、本部からはミッションの目的を伝えられないため、それらを自分達で推理する様子は、いかにも石持浅海さんの作品らしいですね。終盤の展開はかなり衝撃的でした。この先は、続編のお楽しみですね。2022/08/23

aquamarine

36
普通の日常生活を送りながらテロリストとしての一面も持つ3人。最初の指令はスーパーにレモンを置いてくること。これがどんなテロになるのか串本という仲間が推理しますが、最初から背筋が寒くなりました。証明はされないまま結果も語られないまま次々話は進むのですが、TURN2に入り指令を受ける細胞である彼らの側が感情を見せ始めると続きが気になって一気に最後まで読まされてしまいました。ラストの展開まで含めて石持さんらしい作品だったと思います。解説によると続編でもっと明らかになる部分があるとのこと、是非読もうと思います。2014/04/07

た〜

33
いろいろな意味でこれは酷い。これ9話も載せる意味あるか?1話1話はそれなりに面白いけど投げっぱなしで結局どうなったの?状態で消化不良、同じような展開の連続で飽きる。ラストへの伏線になる話は一つだけ。そして多視点の意味あるか??主役3人に個性が感じられない。兼業、非暴力テロリストという発想が目新しいだけの作品。ただ「組織」とやらの正体は気になるし、著者の他の作品は面白かったので続編とやらは読んでみたい。2014/01/11

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