出版社内容情報
第33回鮎川哲也賞優秀賞受賞作
死神から与えられた「死までの一週間の猶予」
仲間たちはまた一人と殺害されて……
新時代の“特殊設定×サスペンス”長編
ミステリ作家デビューを夢見る小松立人は、学生時代にとある犯罪に手を染めた。家庭教師先のタンス預金二千万円を、知人同士四人でこっそり盗み出したのだ。ほとぼりの冷めた十年後、盗んだ金を掘り起こすために集まった小松たちは、崖崩れに巻き込まれて命を落とした。
――はずなのに彼らは、死神から一週間の猶予期間を申し渡され、事故の七日前に戻る。期間中は仲間を殺害することで相手の残りの寿命を奪うことも可能だという。死までの一週間、小松はこの奇妙な出来事を小説に仕立てて新人賞への投稿を目指すことに。しかし、仲間たちは次々と……。独特な感性で描く、“特殊設定×サスペンス”長編。
内容説明
ミステリ作家デビューを夢見る小松立人は、学生時代にとある犯罪に手を染めた。家庭教師先のタンス預金二千万円を、知人同士四人でこっそり盗み出したのだ。ほとぼりの冷めた十年後、盗んだ金を掘り起こすために集まった小松たちは、崖崩れに巻き込まれて命を落とした。―はずなのに彼らは、死神から一週間の猶予期間を申し渡され、事故の七日前に戻る。期間中は仲間を殺害することで相手の残りの寿命を奪うことも可能だという。死までの一週間、小松はこの奇妙な出来事を小説に仕立てて新人賞への投稿を目指すことに。しかし、仲間たちは次々と…。独特な感性で描く、“特殊設定×サスペンス”長編。第33回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっちゃん
136
うわっ!何なの、このとんでもない設定は。特殊にも程がある。この設定のせい?で1人、また1人と仲間が…減るごとに犯人も絞られてくるわけなんだが。作者も小松立人、主人公も小松立人という設定の面白さも。まるで作中作のようでもあり、作者の実体験も織り混ぜられているのでは、と勘繰りたくなってしまう。そしてさあ、やっぱり犯人は!と思ったところにとんでもない真相が待っている。驚いたよ!結局どうなったのか、は敢えて語られず、けれどどう転んでも最後にはラスト一行、になるしかないよね。2024/12/06
美紀ちゃん
114
小松立人!びっくり。作者なのに登場人物。困った人?ってこと?2ページから登場。もうそこから面白い。地震に巻き込まれて死んでしまう4人。死後の世界で説明を受ける。1週間さかのぼって生き返る。ただし1週間後には再び死亡することが決定している。同じリセットがその車に乗っていた4人に適用されている。4人の誰かを殺害することによって相手の寿命を自分の寿命に加算することができる。残り少ない1週間!しかしその4人のメンバーが次々に殺害される。犯人は誰なのか?最初から最後まで面白い!デビュー作がこんなに面白いのはすごい。2024/11/27
ma-bo
102
第33回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。崖崩れに巻き込まれて命を落とした四人の男たちが、死ぬまでの一週間の猶予を与えられタイムリープする特殊設定ものミステリー。学生時代に四人はある犯罪に手を染めていたわけだが...、残り1週間、四人のメンバーが次々に殺害される。登場人物が少ないので読みやすい。主人公が作者と同じ名前で、ミステリー作家を目指しているという設定は現実の感情も少し入っているのか?唐突なラスト。ーそして誰もいなくなるのかー2025/01/24
シナモン
96
主人公と作者の名前が同じ。 死神が一週間の死の猶予期間を与える。面白い設定と読みやすさにぐいぐい引き込まれた。ラストでタイトルの意味が💡なるほど〜。2024/11/04
ナミのママ
89
ミステリ作家デビューを夢見る主人公の名前は小松立人で作者と同姓同名。否が応でもキャラクターを重ねてしまう。そんな彼の前に死神が現れ1週間の猶予期間を申し渡され7日前に戻る事になる。告げられたのは自動車に乗っていた彼を含む若者たちで、10年前に盗んだ金を分配するのが目的だった。どの設定も奇想天外。死神が与えたルールのために七日間に起きる出来事、終盤に向かい推理が楽しい。意外性だけでなく心理描写も鋭くて引き込まれる。少ない登場人物にもかかわらず深みあるミステリ。【第33回鮎川哲也賞優秀賞】受賞2024/10/12
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- 和書
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