内容説明
19世紀、琉球王朝末期の那覇の街。正義に燃える新米岡っ引きの武太は、つぎつぎと巻き起こる事件にまっすぐ向き合いながら、少しずつ大人への階段を上っていく――。琉球版・千夜一夜物語!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
94
新米の筑佐事(岡っ引き)武太が様々な事件を通して成長していく明るい人情劇。予備知識なしで読み始めたら『テンペスト』のあの人この人が友情出演で嬉しくなった。琉球料理や庶民の暮らしぶりがいきいきと描かれているのも楽しい。ファンタジー抜きだし毒気も薄いけど、個性的なキャラクターと沖縄愛はやはり池上さん。義賊〈黒マンサージ〉の正体が気になる!2018/09/19
絳楸蘭
19
『テンペスト』と同じ時代の市井の民の話。身分による暮らしの差が大きく、王宮のような絢爛豪華な感じはないが、明るい太陽と青い海、自然の豊かな色の中で、貧しくとも生きようと懸命な人々の様子が伺える。ちょこちょこと『テンペスト』の登場人物が出てくるのが嬉しく、これはあの時のね…と思い出すのが楽しかった。続きが早く文庫化することを祈る。主人公の武太を見ていて、字が読める、学問を教授できる幸せを忘れてはならないと思った。2014/01/03
嘉江☆海★山♫
15
読み終えてしまった…テンペスト以来の池上永一さんの琉球舞台の作品!ずーっと読みたくて、でも読んでしまうのがもったいなくて(笑)神代の湯で読破♫武太も三姉妹も大貫長老も魔加那もみんな最高だぁ〜(*☻-☻*)この本を読むまで糸満売り…奴隷制度、年季奉公について知りませんでした。歴史は語り継がれて、過ちは繰り返さないでほしい… 三線を弾く温かい心や、ご先祖様を大切にするとこ忘れないでほしい★彡 池上永一さんの作品☆大好きです!!もっともっと読みたいです╰(*´︶`*)╯♡2018/01/16
いちみ
8
★★★★☆ 「テンペスト」を読んでなくても楽しめるけれど、読んでるともっと楽しい外伝的シェアワールド。筑佐事(ちくさじ)という、警官のような役職に任命されたひとりの青年の目を通して「テンペスト」世界の市井の様子を描く短編連作。読みやすくほっこり、しんみりする読み応えです。おすすめ。2013/11/30
ひびキング
7
同じ舞台のテンペストに比べ、琉球の人々の暮しと街の風景がより鮮明に描かれています。バイタリティ溢れるキャラクターも池上作品らしい。信仰とか風土とか芸能とか国の成り立ちとか、いわゆる日本とは異なることが新鮮。三人の家族の未来が必ず希望を見出だせるものだと信じたい。そして、音楽好きの私には三線が奏でる琉球のメロディに魅せられます。黙示録も期待出来る!2013/11/23
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