内容説明
「だけど必ず、いつか、誰かだけが特別になる。……その人しか、見えなくなる……」 草ヶ部の告白から数週間後、SL会と峰は西京路に旅行に来ていた。にぎやかに西京路観光を楽しむ灰堂、菜花、草ヶ部、空上、峰だったが、時折、灰堂をめぐり、火花を散らす状況が増えていく。そんな中、うつむいている、ひとりの少女のことが、灰堂は気にかかっていた……。そして、灰堂は忘れていた過去の記憶をも思い出す。「……俺の昔のあだ名が、あーくんなんだよ」 人間嫌いだった灰堂は、SL会による出会いで、何を学び、何を選ぶのか!? 青春ラブコメ四重奏第3弾! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アツシ@疾風(仮)
6
完結。主人公が恋人として一人を選んだことは評価できますが…最終巻にしてかなり失速した感じが否めません。どいつもこいつも面倒くさい奴らばかり。『好き』のバーゲンセールかと。あれだけ何回も『好き』と言ってたら,その言葉の価値が下がるんじゃないでしょうか。1,2巻は面白かったのに,非常に残念。まあ前作『俺はまだ恋に落ちていない』よりは大分面白かったですが,次回作は買うかどうかちょっとわかりません。2013/10/16
まりも
5
予想通りの結末に行き着いたなといった印象。最初から出来レースみたいなものだったので少しは波乱を起こす展開があっても良かったと思います。まぁ3巻だとこの辺がうまく纏めるための最善なのかなとは思いますが。今回恋人となったヒロインは他の娘と比べるとすごく印象が薄いんだよなぁ。その割にめんどくさいし。詩織が好きだったので今回の頑張りは良かった。無難すぎる作品だってので次回作はもう少し個性がほしいですね。2013/10/17
朝夜
5
読了。3巻で終わりとは悲しいですね…結末としては「あぁ、そこに着地したかぁ」的な諦めムード全開で読んでました。個人的には詩織が好きでした。2013/10/15
サエズリ割津
4
恋に生きる少女たちと人間嫌いを克服しようともがく少年による青春ラブコメ完結巻。ラブコメの締め方としてかなり理想的。ハーレム風ENDでありながら、主人公の青がきちんとヒロインや自分と向き合い結論を出したことが読後感の爽やかさにつながっているという感じ。恋に恋するヒロインたちその誰もが魅力的で、正直一人を選ぶなんてことは苦行にも等しいわけだけど、その一人一人に誠意をもって気持ちを吐露できた青は本当に成長したなと。青が選んだ人と、SL団とが共に先へ歩んでいくことが感じられるエピローグも印象的でした。2016/05/02
Ency [L-N]
4
SL会全員に峰を加えた合宿名目の旅行と、近づくバレンタインデーの話題で灰堂の周りは相変わらず慌しいのだが…、3巻最終巻でした。詩織さんが灰堂に告白した事で灰堂を取巻く状況に変化が…、という状態が見ててもうねー。森樹さんも詩織さんも心月さんも峰さんもみんな可愛いからなぁ。灰堂は爆発すればいいと思ってたものだが、こうして決着が付いてみればやはり色々感慨深い。このSL会という繋がりがなければ、会員の誰がいなくても、こうはならなかったというのを感じさせる物語だったな。灰堂もヒロインズもみんな一つ成長したよね、と。2013/10/19