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内容説明
聖徳太子が送った隋への国書、「シナ絶対論」をめぐる江戸・漢学者の論争、近現代以降の幾度の戦争……。靖国参拝問題や尖閣諸島など、激動の予感がこれからも漂う時代に、「反日」と「覇権主義」をふりかざす隣国と、日本はどう向き合うべきなのか?本書は保守論客の第一人者である著者が、「日本文明とシナ文明は明確に異なる」という前提に基づき、1500年にわたる歴史と交流を繙きながら“両国のあるべき関係”を説いた渾身の論考。「神道を守り抜けば、日本人は文明の誇りを維持できる」「漢文に翻訳されなかった大和言葉」「『何が何でもシナが尊い』とされた時期」「シナをめぐる日米の対立」「コミンテルンの赤い魔手」「盧溝橋事件の真相」など、“適切な距離感”が急速に薄れてしまった日本人が、常に不安定な大国の歴史的背景を自信と確信をもって理解するための必読の内容だ。過去は未来へと繋がっており、すべては正しい歴史認識から始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
20
日中の異なりを歴史的に説明しています。著者の考えは明白なだけあり読みやすい一冊ですが、隋への国書への評価等は疑問も感じました。神道の話は面白かったです。2022/12/16
Honey
8
日本は、古代から、大陸から多大な影響を受けてきた。 だが、何でも教えてもらっていたというのは大きな勘違い。 日本人にとって良いものは入れたけれど、 良くないものは入れていない。 はっきり一線を画してきた。 古代から近代まで、いろいろな時代背景において、 日本はどのように対応してきたのか。 今現在、日中関係は、かなり危機的状況にある。 今こそ歴史を学び直し、 過去の成功も失敗も、しっかり理解したうえで、 これからの対応を考えなければ! 2017/08/24
isao_key
8
冒頭で先生が中華人民共和国を「中国」と呼ばない理由を記している。『日本書紀』を引いて「時に新羅、中國に事へまつらず」の文をここでいう「中國」とは日本のことを指し、伝統的な注釈では、ここの「中國」を「みかど」と読んでいるが、日本の朝廷であることに変わりないといっている。本来「中国」という言葉は「自分にとっていちばん大切な国」を含み、シナの偉いお坊さんたちが「中国」というときは、インドのことだった。本書は日本とシナとの歴史的な交流、貿易、争いなどから見えるシナの戦略や考え方、行動様式、規範を明らかにしている。2015/07/14
りな
7
古代から現代に至るまでの日本とシナの歴史を辿ることで、シナ文明、そしてシナ人について概観する事ができる良書。特に、日華事変から終戦、そして冷戦までの世界の動きは非常に分かりやすくまとめられており、参考になった。尖閣の問題をはじめ、近年ますます緊張が高まる日中関係だが、今後、かの国と上手に付き合って行くには、まず彼らが私達とは全く異なる文明の持ち主だということを理解しなければならない。2014/01/29
父帰る
5
渡部さんの本は過去にも何冊か読んでいるが、共通して言えることは、分かりやすい、読みやすいことだ。日本軍は紳士過ぎたのか?少なくとも、コミンテルンの陰謀がなければ、日中戦争は早期に終結していたと思う。2013/11/10