内容説明
東勢大学文学部四号館四階、四十四番資料室の妖怪博士・絶対城阿頼耶の元には、今日も怪奇現象の相談者が訪れる。 長身色白、端正な顔立ちながら、傍若無人で黒の羽織をマントのように被る絶対城。そんな彼の元に持ち込まれる怪異は、資料室の文献による知識と、怪異に対する時のみ発揮される巧みな弁舌でただちに解決へと導かれる。 夏休みに入ったある日、絶対城と助手(?)の礼音は織口准教授の誘いで、とある田舎の集落を訪れる。そこで二人は古代より続く奇怪な風習に巻き込まれることになるのだった。 四十四番資料室の怪人が紐解く伝奇ミステリ第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雅
67
妖怪に関する雑学や解釈が面白い。二人の距離感もいい2023/01/08
あっちゃん
62
まだ2巻目なのに早くもラブコメムード(笑)鄙びた村での祭事は必ずこの流れになる感じだけど、まさか本当に御神体が存在していたとは!織口准教授だけでなく蒼空くんや星川さんとかも今後活躍するのかな?( ̄ー ̄)2023/10/14
坂城 弥生
53
第一章の見越しの解説文に「長野県などに伝わる」とあってちょっと脱力しました…長野県って妖怪とか怪談とかの舞台になってること多いなぁ…山だから? 後半のほうの海蛇信仰とか竜の伝説とか世界に散らばっているものが、どこか繋がっているのがやっぱり面白い。2021/02/15
つばめ
40
シリーズ2作目。妖怪にまつわる伝承を集めて回る絶対城先輩と、妖怪『覚』の血を引く礼音、出番が増えたおっとり爽やかな杵松先輩と織りなす講座学的ライトな作品。前作に続き、実在する妖怪と辻褄合わせをしつつ謎の依頼をこなしていくが、文学研究者の織口先生に呼ばれた先の小さな村で危機に直面する。行方不明の先生と大蛇と大百足の伝承を紐解いていくとそこには不思議な存在が。絶対城先輩と礼音の距離が早く縮まってくれても面白い。次回が絶対城先輩の過去話なので楽しみ。2025/02/03
フキノトウ
39
絶対城先輩と礼音の会話のやりとりが面白い。話を読むにつれ色んな顔を見せる絶対城先輩。仏頂面で気難し気かと思いきや、たまに見せる笑顔だったり、妖怪学を朗々と話している所を遮られると、心持ちしょんぼりしたりとか飽きないです( *´艸)2014/06/14