内容説明
信長の跡を継ぎ天下統一を成し遂げた豊臣秀吉。その天下人への歩みをたどりながら、秀吉と彼を取り巻く群像のドラマを描き出す。「二兵衛」こと竹中半兵衛と黒田官兵衛、子飼衆の石田三成や加藤清正、家臣団を差配した弟・秀長、そして知られざる「羽柴四天王」などが織り成した、秀吉の生涯を論じぬく一冊。家臣団の構造や変遷は、現代の組織論に通じるところもあるだろう。
目次
第1章 創業期―手づくりによる家臣団
第2章 建設期―“即戦力”と“先行投資”
第3章 伸長期―粉骨砕身する官兵衛
第4章 変革期―旧信長家臣の吸収
第5章 運用期―取次と吏僚派奉行の台頭
第6章 分裂期―派閥抗争と三成の矜恃
終章 崩壊期―豊臣政権瓦解の真相とは
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
巨峰
64
史実と後世の創作との区別がややあいまいであり、学術的にはどうなのかとは思わなくもないけど、秀吉の家臣団の構成を知るには、程よく読みやすくわかりやすい新書であることは確か。一般のドラマではあまりでてこない「羽柴四天王」などもしっかり取り上げているのもいいと思う。福島正則の父も秀吉に仕えていたとか知らなかったし。個人的には毛利勝永の父毛利勝信なんかもちゃんと取り上げて欲しかったけど、そうすると今の倍の厚さの本になるんだろうな。2018/09/08
金吾
22
秀吉の家臣団構成と崩壊の経緯をまとめています。時代ごとにどのようになっていったのかが、簡単に記しているので読みやすい本です。羽柴四天王の話はもっと読んでみたいと思いました。2024/10/21
鐵太郎
18
信長のあとを追って天下人となった秀吉の、家臣形成と没落の物語。信長、家康の家臣団についてはいろいろ書かれているけれど、秀吉のものはあまり見なかったので貴重かな。一代で勃興し、身内の少なさや武将としての能力の低さを死にもの狂いで克服した人好きのする梟雄・秀吉の人となりではなく、彼が作り上げ、崩壊していった家臣団をクローズアップしています。黒田如水はなぜ忌避されたのか。石田三成の敗因とは。「秀吉システム」の弱点とは何か。家康はこの中から何を学んだのか。 なかなか面白い。2020/08/14
maito/まいと
8
家族や友人・歴代の繋がりなどないところからのし上がった秀吉。彼の出世物語は、そのまま家臣や組織の変化をも促し、多くの人材が集まった。一見するといいことづくめだが、秀吉伝説に隠れて、マイナス要素がなさすぎるように見えていたのも事実。最近では秀吉の薄情ぶりも指摘されるようになっており、消えていった家臣も結構いる。何より秀吉の家臣って誰?という根本的なところ、意外と知られていないのでは?本書はそういう意味で貴重な1冊。食い足りないところはあるが、基本的なところはおさえられていると思う。2015/12/06
なつきネコ@成長した化け猫 久びさの成長
7
藤吉朗時代から、秀吉家臣を語るのはわかり安かった。たしかに秀吉の栄枯盛衰は家臣に理由にあるのはよくわかった。初期は即戦力から始まり、人を育てる立場になり、そこで失敗したんだな。三成の権力の強さには驚いたな。後半の時代には三成がいた。さらに羽柴四天王がどのように消えた時期がわかり、さらに木村さんの活躍時期の長さにはビックリした。2015/05/12
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