文春文庫<br> 半分の月がのぼる空 〈4〉

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文春文庫
半分の月がのぼる空 〈4〉

  • 著者名:橋本紡
  • 価格 ¥671(本体¥610)
  • 文藝春秋(2013/09発売)
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  • ISBN:9784167819057
  • NDC分類:913.6

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内容説明

春になり、裕一は進級のためレポート三昧の日々。里香の手術はひとまず成功したものの、病状は予断を許さない。やがて二人はマルタン・デュ・ガールの『チボー家の人々』にそれぞれの思いを託し、物語はクライマックスを迎える――。病院という空間で、見えない明日を信じて生きる少年少女を活写し、“巡礼地”をも生んだライトノベルの金字塔、ついに完結!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まりも

45
再読。難病に侵された少女と、肝炎で入院していた少年の恋物語完結編。はー、何度読んでも良いなぁ。絶望や希望を何度も乗り越え、たどり着いた物語の結末はとても素敵なもので読後は幸せな気持ちで一杯になりました。ものすごくベタなのに、何年経っても色あせない心に残る物語って滅多に出会えませんよね。やがて終わりが来ることが分かっていても、祐一と里香の二人は最後まで何時までも忘れる事の無い最高の恋愛をするんだろうなぁ。電撃文庫版は何度も読んだけど、伊勢弁版のこちらも味わい深くて良かったです。また読み返したい。2016/04/05

パフちゃん@かのん変更

36
シリーズ完結編。そうか、ここで終わるのか。重い心臓病で、長くは生きられないと解っている里香。この先、就職や進学で里香が裕一の足を引っ張ることになると解っている裕一。でも付き合い続けるんだろうな。橋本紡さんのラノベでした。2013/10/09

としなり

23
伊勢の田舎町を舞台にした青春恋愛小説。平凡な高校男子が不治の病を背負った少女と一緒に歩む覚悟を決めるまでの成長譚。電撃文庫刊行から10年経っての文春文庫リメイク版の感想。著者あとがきで、当初の書を「下手だな」と評し、出身地である伊勢での想いを込めてリメイクしたとのこと。若いなりの一生懸命さと著者の想いが伝わってくる良い物語でした。2017/11/13

ひろ

16
「わたし、裕一から何もかも奪っちゃうんですね」と里香は亜希子さんに投げかけ、「運命とか未来は僕たち次第なんですよね」と裕一は夏目さんに問いかける。二人とも不完全で不安定な場所に立っているけれど、相手のために一生懸命で生きることに真っ直ぐで「強かさ」を感じられる。何よりも苦労や苦難を乗り越えたからこその結末に、心から素敵だなと思う。砲台山での裕一のコトバ、本に対する里香の反応、大事なところを敢えて描かない終わり方が印象的。何度でも読み返したい、大切な作品です。2013/11/01

ピロ麻呂

14
全4巻読了。とても素敵な作品でした。この作品が何度もリメイクされ、映画にもなり、巡礼地をも生んだことが納得できます。(^-^)我が地元の伊勢がますます好きになりました。近いうちに砲台山へ行きたいなぁ。2015/03/01

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