内容説明
日本中の子供たちが親から聞かされる叱責の言葉――お前は川の橋の下から拾われてきた――が、意味するところは何か? 民俗学者による「川と日本人」をめぐる調査と考察。島国日本は、「海の国」であると同時に、豊かな「川の国」でもある。大小の河川は、上流から河口まで、多彩な風景と、文化・風土をかたちづくってきた。舟運と川船、川の狩猟、渡しと橋、年中行事、信仰と伝承など、豊富な事例で語りつくす。(講談社学術文庫)
目次
文化の母なる川
川と交通(北上川の舟運 利根川の舟運 川船)
川の民俗文化(川の幸 渡しと橋 川と年中行事 人の一生と川 神々の通路としての川 川と民俗芸能 川と民俗文化の系統)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
55
船や交通、漁に儀礼。あまり目立たないが川は常に日常の隣にあった。本書は民俗学者が川を巡る様々な事柄を紐解いた一冊。舟運や川船、人生との絡みと収められている事例は多岐に渡るが、基本は押さえられていてそれでいて浅くないのも特徴的。教えられて面白かったのが北陸は川を挟むと文化が違ってくるという一例。今だと川を渡るって日常的な事だけど、昔は大変な事だったんだよなあ。他にも年中行事に水神信仰等、民俗学に興味を持つものにとっては喰いつかずにはいられない話題が豊富。日常の傍らを流れる川について考えさせるいい一冊でした。2021/08/23
うえ
9
「柳田は、「橋姫」のなかで…つぎのように推定している。ネタミというのは日本語は…もとは憤り嫌うことを意味したものである。そして、そのような気質の神を橋の辺に祭ったのは、川そのものが村の内と外とを区切る境界であり、そこに架かる橋はさらにその境界性の集約的に発現される場所であるから、外敵とみなされる一切の有害なものを防禦するにもっとも威力ある神としてふさわしいと考えたから」「大隅半島の高山地方で、六月朔日は河童が亀の子を配る日…「亀ン子くばり」と呼び、もしも亀の子が不足すると、人間の子を取って代わりにする」2018/07/01
のりすけ
1
川は、坂と同様、人間の世界と異郷との境界 三尺流れれば川の神が清めてくださる 神々の通路としての川2013/10/21
まめ
0
川にまつわる行事、信仰の他、舟運の歴史にも詳しい。 原本は1981年。2013/12/03
影実
0
1981年の書籍が原本。川舟の種類や舟運の歴史、各地の行事等を事例として、日本人と川のかかわりを考察した一冊。2019/05/03




