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内容説明
「ぼくは先生を殺そうとした」――公立小学校で手に負えないと判断された問題児童を再生させる特別学級の内実と、アメリカ社会の病理を、同学級の教師を務めた著者がルポ。
目次
問題児のための特別学級―Opportunity School
ジェイソン
グレン
2010年
僅かな残り時間
再会
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ラウリスタ~
11
普通の学校で問題を起こした小学生が送られてくる「チャンス学校」で、ボランティアとして生徒と向き合ったルポ。メキシコ移民が多く、問題児童の親の95パーセントはドラッグ中毒。水道のないトレーラーハウス、親戚が集まった雑居状態での叔父からのセクシャルハラスメント、親の銃を持っていじめっ子に仕返しするために学校へ。日本のいじめとは次元が違う、むき出しの暴力。子供たちを更生させようにも、1日の大半を過ごす家庭が崩壊していて(14歳でセックス中毒からの妊娠、その子供)、子供たちの意外なまでな無垢さと熱意が逆に哀しい2017/12/24
saku_taka
2
アメリカのOpportunity Schoolの体験ルポ。問題を起こした子どもたちが一時的に通う学校である。家族が問題を抱えている場合がほぼ100%のようである。しかし,現場の教師たちの思いは熱い。実際に子どもたちと触れ合って授業をした経験がまとめられている。ただし,ほんの少し交わっただけではその実際はなかなかつかみきれないのではないかと思う。2011/03/08
はるか
1
日本にもOpportunity Schoolみたいなものがあったらいいなと思った。アメリカは日本では考えられないくらい難しく、大変な問題を抱えていた。日本にもありえることだからどうにかしなきゃとは思うけど、なにか自分にできることはあるのかな?と考えさせられた。2012/09/08
Naccho
0
ボランティアとして、家庭崩壊した子供達のサポートをする様子が綴られた一冊。ボランティアでも、家庭に訪問して親と話す場をもったり、子供と真剣に向き合う姿に心打たれた。こんな風になりたい。2017/01/08
Naota_t
0
著者がボランティアで先生をするんだけれど、Opportunity Schoolの子どもたちはとても無邪気で好奇心旺盛、勉強熱心であり、日本語の授業をとても嬉々として請い、飲み込みもとても早いのは意外だった。 興味のある授業以外には落ち着きをなくしてしまう面もあるようだけれど、それに対する“罰”というのが、同じ教室でその子だけ机を壁にくっつけて授業を受けさせないこと、日本なら古くは「廊下に立ってなさい!」だが、なんか“罰”に対する感覚も違って興味深かった。 2013/08/16