内容説明
原発事故の危険も予見しながら、それでも命をかけるほど真剣にやってこなかったから、日本はこのような事態になってしまったのではないか。その反省から立ち上がった「さようなら原発」運動。デモには10万人超を動員し、820万筆を超える署名を集めた。権力はイヤ、理不尽はきらい。反骨を貫き、弱い者の立場からルポルタージュをつづって45年。中でもこの2年の「さようなら原発」運動の詳細をつづる。
目次
第1章 反骨四十五年
第2章 ルポ 原発を歩く
第3章 原発はこうして増やされた
第4章 ひととまちを荒廃させる原発
第5章 不安のない未来のために
第6章 オキナワとフクシマ
第7章 「さようなら原発」運動のあゆみ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
1
私が環境問題(原発問題含む)に関心を持つようになったのは20年ちょっと前ですがその頃すでに鎌田さんは、自らの身を危険にさらしながらの潜入ルポという形で(原発にも潜入して)沢山の実績をあげていた作家でした。その彼が鳴らしていた警鐘が結局は実を結ばないままに3・11に至ってしまったのは残念なことです。しかも鎌田氏はかなりの高齢の筈なのに今なお反原発運動の最前線にいてこういう本を出版しているということは、力のある後継者が育っていないというさらに残念な現象の一側面なのかもしれない。日本はこれからどうなるんだろう。2013/10/08