集英社文庫<br> 終わらざる夏 下

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集英社文庫
終わらざる夏 下

  • 著者名:浅田次郎【著】
  • 価格 ¥555(本体¥505)
  • 集英社(2014/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087450804

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内容説明

1945年8月15日、玉音放送。国民はそれぞれの思いを抱えながら、日本の無条件降伏を知る。国境の島・占守(シュムシュ)島では、通訳要員である片岡らが、終戦交渉にやって来るであろう米軍の軍使を待ち受けていた。だが、島に残された日本軍が目にしたのは、中立条約を破棄して上陸してくるソ連軍の姿だった。――美しい北の孤島で、再び始まった「戦争」の真実とは。戦争文学の新たなる金字塔、堂々の完結。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三代目 びあだいまおう

290
この壮大な物語を読み感想をしたためる身として自分の語彙の少なさが悔しい!戦争の陰で確かに生きていた人々の現実に涙を抑えられない。少年兵が語る『止めて止まらぬ戦争と、終わってから仕掛けてくる戦争とでは、同じ戦争でもまるでちがうと思うのであります!』この物語を恐れずに評するならば『愛』の叙事詩と思う。恋愛ではなく隣人愛。隣の傷心人物に注ぐ愛。日本人の心の美しさと誠実さ、誇りと矜持に触れ、我が身を反省する。驚きました。著者は戦後生まれ。私達が知らない戦争の継ぐべきリアルを紡いでくれた大傑作!読んで欲しい‼️🙇2019/08/22

kaizen@名古屋de朝活読書会

201
ナツイチ】壮大な構想が結末まで来ると理解できた。戦争のいくつかの面を紹介しながら,玉音放送後の千島、ソ連、シベリア抑留について,幅広い視点で問題提起を。戦争について一面的な理解が,戦争の悲惨さを増幅させているのかも。2013/09/11

おしゃべりメガネ

134
う〜ん、あえて正直に言うと自分的には全体的に結果して、ちょっと残念な作品でした。スゴい作品なのはもちろん言うまでもないのですが、では自分がしっかりハマれたかと言うと、正直そうではなかったなと。最後まで方言での会話が、すんなりいかず残念だったのと、あれだけ引っ張っておいて終盤の構成も残念でした。色々書くとネタバレになりそうなので、あまり書かないようにしますが、三冊読んできて達成感はあまりなく、むしろただ時間と労力を費やしたマイナスのキモチのほうが強くなってしまいました。終戦記念日に読了できたコトは幸いです。2021/08/15

黒瀬 木綿希(ゆうき)

127
現実に起こった占守島の戦いの結末を知っていればこの物語の行く末が決して明るいものではない事くらい読む前から分かる。それでも救いを求めて読み始めた。終戦を迎えたはずの国で起こったあまりにも不毛な戦い。日本もソ連も軍人、民間人に関わらず誇りと矜持を持ち、不条理を呪いながら愛するモノを守るために散っていった。八月十五日は決して終戦記念日などではない。日本は戦争に対しての教育が甘い。2016/09/02

myunclek

108
戦争の何と愚かなことよ。如何なる理由があるにしても、敵対するとは言え虫けらの如く殺戮して良いはずは無い。戦時に生きた人々の究極な反戦への思いが胸に迫る。敵も味方も関係なく死に行く運命の切なさを誰しもが感じるはずだ。世界に誇れる平和憲法が今や揺れる日本。きな臭い不吉な世論誘導を行う政治家さたちの欺瞞に今こそ引きずられてはならない。戦争の愚かさから、いつになったら目覚める事が出来るのだろう。2016/04/06

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