内容説明
姉夫婦の乗る飛行機が墜落――そのニュースにモーガンは茫然とした。姉は出産のため、ロンドンからロサンゼルスに帰る途中だった。そして生存者はいない模様という報道が、さらなる追い打ちをかけた。だが悲しみに暮れる間もなく、モーガンは思わぬ人物の訪問を受ける。アレックス・ハモンド。姉の夫の兄で、一族の企業を経営する男性。姉の結婚式で会っただけなのに、強く印象に残っている。モーガンはとっさに姉夫婦の安否について彼を問いつめた。アレックスはきっぱりと否定した。だが子供が生きていると告げる。墜落のあと、姉は息をひきとる前に息子を産んでいたというのだ！モーガンとアレックスを後見人に定め、2人に幼い命を託して……。■『ロスト・ラヴ』で、2012年下半期のベスト作品コンテストの第1位に輝いたC・モーティマー。彼女の初期の未邦訳作品をお届けします。息づまる言葉のやりとりと巧みな心理描写で読ませる、人気作家のロマンスの世界をご堪能ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
23
モーガンの姉グレンナ、アレックスの弟マーク夫妻が飛行機事故で亡くなり誰もが悲嘆に暮れる中、冷淡な態度で情報を集め判断を下し連絡係になるアレックスをモーガンだけが気遣う。彼だって辛いはず。夫婦の遺児を育てる為の結婚に対する義母と義姉の意地が悪くてびっくり。こんな状況で暮らしていたとしたらグレンナは不幸だったろう。妻を庇うアレックスの強さにほっとする。家族間にヒビを入れてはいけないと夫に本当のことを言えない優しいモーガンは義姉の嘘に疑心暗鬼になり夫婦間に波風が…。率直なモーガン、高潔なアレックスが○。2022/08/22
麻琴
2
ヒーロー母とヒーロー妹の性格が酷すぎて読むのが苦痛。ヒロインを守ろうとするヒーローはいいんだけど、ヒーロー家族の悪意がすごすぎてそれどころじゃない。それにしてもほんとこの作家の作品は流産の話多いな。 ☆02015/08/06
akiyuki_1717
2
傲慢なヒーローで、その母と妹もまともな考え方ができない家族で、ちょっと酷すぎる。中盤からヒロインを守ろうとヒーローが家族に立ち向かってくれるからいいようなものの、ここまで家族を悪の設定にする必要があったのか？何故ヒーローだけがまともな考えなのかも不思議だ。互いに残された赤ん坊に対する愛情だけは心温まるものがあり、そこだけが救いでした。2015/03/06
