内容説明
生命を正確に捉えるには、体の構造にひそむ時間の考察を欠くことが出来ない。あらゆる種類の抗体を用意することで未知なるウイルスの襲来に備える免疫システムなど、「未来に備える生物」の驚くべき仕組みにせまる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
17
免疫の話や脳の話は面白かったですが、全体的に私には難しかったです。ただ記述は丁寧なため読み進むことはできました。文庫版あとがきは笑えました。2021/05/28
佐島楓
16
この本で「構造主義生物学」なるものが存在することを知りました。むろん、本書に書かれている内容の半分も理解できませんでしたが。でもこういう哲学にコミットする考え方もあるんだな、と面白く思いました。2014/01/15
to boy
12
薄っぺらい本ですがとても難解で半分も理解できませんでした。「構造主義生物学」を提唱する著者の科学的、哲学的な論文です。生命の定義、進化論、生命発生など構造主義の観点から述べられていますが難しい。カール・ポパーの三世界論をうまく使って論を張っているようですが・・・なかなか素人には手に余しました。2014/11/23
アミアンの和約
10
過去の著作の文庫化だが一般向けにしてはやや難解。事前に著者の過去作「構造主義進化論入門」を読んでおくべきかもしれない。時間が生物にとっても相対的なものであれば、「犬は15年ほどしか生きられなくてかわいそう」というのも人間のおごりなのかもしれない。2025/03/05
bapaksejahtera
9
生物を特徴づけるオートポイエーシス(自己複製と自律的秩序形成)から始まり、免疫システム、次いで同一性に関する認識論と論が進行し、興味深い話題が続くが全体が見えない中、ネオダーウィニズム批判を展開する事で、生物をDNAによる決定論的世界でなく、時間を核心とするシステムとして認識させる論旨が明快となる。古い生物学常識に捕らわれた私の目を覚ます本であった。生物学は地球という狭い世界で成立する学問に過ぎず、物理学こそ宇宙的因果関係が成立する学問なりという物理学者の主張も証明は不能であるという記述は小気味よかった。2022/08/24
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