内容説明
余命を宣告された、車椅子のワンマン経営者・権藤。ジエイゾと名乗る者に拉致され、男が所有する大型船「南シナ海号」に乗船させられた。船はハイジャックされ、権藤は人質となってしまう。犯人の背後に蠢く得体の知れない陰謀を感じつつ、超ハイテク車椅子と共に果敢に立ち向かう。 海上を舞台とした、著者久々の冒険小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
マムみかん(*ほぼ一言感想*)
30
面白かったです!! 初っぱなから主人公の置かれた絶望的な状況が描かれ、これでどうやったら冒険小説になるのか…と不安でした。 しかし、「黙って敗北を受け入れるよりは、あえて最後まで抵抗しつづけるほうがましだ」というスタンスを貫き、文字通り地べたをはい回りながらみっともなく闘い、気持ちを変化させていく姿はまさに王道のヒーロー! その相棒となるハイテク車椅子「サイボイド」の設定はSFっぽいですが、これくらいのハンデがなくっちゃね(笑)。 ラストも、こういうの久しぶり~という渋さでシビレました☆2013/07/07
海猫
24
冒険小説という宣伝文句ではあるが捻りが効きすぎでストレートに盛り上がっていかない。むしろ謀略サスペンスと呼ぶべき作品ではないか。そう受け取ると癖のある登場人物、凝った設定、皮肉な語り口など見事に機能していて面白い。また推理小説的な仕掛けが巧みで二転三転する展開は読ませる。ただ著者が過去に書いていた冒険小説のような作品を期待していたのでその意味では物足りない。2013/05/02
kobaken
16
いやいやいや、山田正紀の冒険小説がまた読めるとは!んで、コーフンの一気読み。満足。2013/08/15
そら丸
14
ミステリー、SF要素が非常にいい形で盛り込まれた傑作冒険小説。ラストが最高!こういう作品を久しぶりに読んだ気がする。★★★☆2013/08/02
ひびキング
14
著者の得意とするミステリーとSFも入った冒険小説。映画やミリタリーへの造形の深さも覗えますね。私は著者に対しては希代の法螺吹き(良い意味で)という印象を持っているのですが、この作品もらしさ出てますね。そんなのあるわけないやろっ!っていう楽しさw お体に気をつけて愉快なツイートと読み応えのある作品を発表し続けて頂きたいですよww2013/06/14




