出版社内容情報
北朝鮮に渡って行った兄と「かぞく」の物語
人生に「もしも」はない。私たちの家族のひとりが「もしも・・・」と口にした時点で、きっと私たちの間で何かが壊れる。それが「何か」はわからないけれど、私たちの誰もが、この言葉を口にしたことがない。でも私は思ってしまう。もしも兄が帰国していなかったら?(本文より)。70年代に「帰国事業」で日本から北朝鮮に渡って行った3人の兄、旗振り役の総連幹部として息子を送り出す父と母。そして日本に残った私。国家や思想によって引き裂かれていく「かぞく」の姿を通して、「家族」とは何か、「国」とは何かを問いかける作品です。8月4日公開の映画「かぞくのくに」(第62回ベルリン国際映画祭アートシアター連盟賞受賞)の原作本として監督ヤン・ヨンヒ氏が自らの体験をもとに書き上げた真実の物語。
【編集担当からのおすすめ情報】
近くて遠い国・北朝鮮と日本。国家と思想によって振り回されていく人間と家族。けして歴史の教科書には描かれることのない「リアル」な人間ドラマが心を打ちます。北朝鮮をパラダイスと謳った「帰国事業」とはいったい何だったのか。記憶にない若い方にも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
内容説明
私には三人の兄がいる。兄は北朝鮮にいる。「帰国事業」で北朝鮮に渡っていった兄と私と「かぞく」の真実の物語。感涙のドキュメンタリー・ストーリー。
目次
新世界より―テドンガンでコノ兄は叫んだ
君に送る最後の手紙―コナ兄のステップファミリー
白いブランコ―たった数秒のケン兄の嗚咽
著者等紹介
ヤンヨンヒ[ヤンヨンヒ]
梁英姫。1964年11月11日大阪府大阪市生まれ。在日コリアン2世。幼い頃、3人の兄が帰国事業で北朝鮮へと渡る。東京の朝鮮大学校を卒業、ニューヨークのニュースクール大学大学院修士号取得。劇団女優、ラジオのパーソナリティを経てドキュメンタリーの映像作家として作品を発表。またテレビ朝日の「ニュースステーション」ほかでリポーターを務め、世界各地を取材するなど報道番組で活躍する。97年に渡米し6年間ニューヨークに滞在(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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