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内容説明
時を越え、前ぶれなく現れては消える。いわくつきの中国骨董のあるところに現れる、謎めいた美女レディ・シノワズリ。少年時代から“彼女”に魅せられ、ずっとその姿を追い求めてきたウィリアムは、ついに再会し、その正体に迫るが…!? 波津彬子ワールドあふれるミステリアス幻想ロマン、感動の完結巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
30
会うたびに名前の違う、年を取らない彼女のことを、普通の人はすぐに記憶から消し去ってしまう。彼女のことを忘れないのはウィリアムとリンジー二人だけ。ガートルードも良きお相手に巡り会えたし、ウィリアムとリンジーは幸せなカップルに。おとぼけチャールズもとうとう結婚できました。でも、レディの謎は謎のままでお話は終わってしまいました😢きっとそれで良いのでしょうね。2021/10/22
天の川
20
イギリス貴族・中国骨董といえば、波津さんの独壇場!イギリスのカントリーサイドのマナーハウスには中国骨董がよく似合います♪もう少し、読みたかったけれど、すてきな終わり方でした。レディはバンパネラの血を引いているのかしら…?レディがアデルに言った「虎は子どものお守りよ」という言葉に、以前、上海のホテルの骨董店で一目惚れして買った子どものお守りの虎靴を引っ張り出して、うっとり…ちょっと、つぶやきにアップしてみたいと思います。2013/06/04
ぐうぐう
14
東洋と西洋、未知なるものの邂逅が、幻想を沸き立てる。でも、そのふたつは対立していない。虎と美女が重なるように、英国の中に持ち込まれた中国は、溶け合い、人の心に何かを宿していく。「私たちの知らないところにも 世界はあるのよ そう思うのも悪くないでしょ」。少年は大人になり、歴史は進む。「また大きな戦いがはじまって 今度の戦争は今までより世界を変えてしまうでしょう」「変わってしまう世界には いられない?」「一番変わるのは人間でしょうから」。(つづく)2013/04/20
天の川
10
1巻を読んだので再読。第2次世界大戦前夜、上流階級が優雅な生活を楽しむ最後の時代。レディはイギリスに持ち去られた清王朝の宝物たちを護り、あるべきところに戻そうとする精霊だったのでしょうか…。「自分がこうしていることも意味はなくなった。世界は変わってしまう。」世界が精霊たちにとって住みにくくなっていることを、波津さんは様々な作品で訴えています。レディは色っぽさでは波津さんの作品の中でトップクラスです♪2014/03/02
てんてん(^^)/
10
何だか、ミステリアスな麗人が鮮やかな香りを残して去って行った後のような。不思議な魅力を感じる作品でした。もっとレディのことを知りたかったけど、これでよかったのかもしれません。ただ、ウィリアムはそれからの人生もずっと彼女を探し続けるのだろうと思うと、少し切なく哀れに感じます。ラストカットの彼の表情を見て、誰も本当に彼の心を満たすことは出来なかったのだと寂しくなりました。人生の最後にでも、もう一度再会することができたらいいのにと、思わずにはいられません。 そんな続編をお描きになりませんか?先生。2013/04/20