内容説明
あの頃、僕らはいつだって、目の前の何かに夢中になって、彼方の誰かに恋をしていた。宇宙飛行士を目指す兄の背中を、一途に追いかけていた幼い日々。たったひとりの親友以外には友達もいない学校生活で、不意に胸に焼きついた女の子の横顔――。まっすぐでイノセントな少年少女たちの一瞬を切り取った、心あたたまる青春小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
101
さよならって、永遠の別れだと思っていた。どんなに大切に思っていても、どんなに一緒にいたいと思っていても、好きという気持ちだけではどうにもならないことがある。夢も、恋も、友情も…ずっと同じ形であってほしいと願っていても、現実はまったくちがう方向へといってしまう。さよならは願っていなくても訪れる。ある日、突然扉をノックしてくる。それは寂しいけれど、次に向かうステップなのだ。さよならを繰り返して、僕らは大人になっていくんだよ。2013/05/12
takaC
88
女の子が主人公のお話メインに短編が10編ぐらい。最後は、ぱぐハグ。IUGPに感心した。2014/08/31
さおり
85
青い春のおはなしたち。あの頃の私は、今と同じくごく地味に暮らしていたが、それでもやっぱ、とても青い春を生きてたんだと思い出して懐かしくなりました。あの頃の私が中村航さんを読んでたら、私の青の青さはまた違ったものになってたのかな。いや、今のこのタイミングだからこそ、心に来るもんがあったんかな。もう、中村航さんである限り良い!と思ってしまう盲信者です、私。2014/12/05
おかむー
71
『100回泣くこと』以来の中村航二作目。前作は雰囲気はよさげながらもアラも目立った作品だったけれど、今作は短編集ということもあってかこなれた感触で安定の手応えだった。『よくできました』。個別には盲点をつかれたラストの展開にグっときた『インターナショナル・ウチュウ・グランプリ』と、こちらも普通にぼっちの「妄想トモダチ」と思っていたらラストでひっくり返された『さよなら、ミネオ』がせつなくてグッド。ファンタジーあり、ノスタルジーあり、つたないレンアイありのバラエティーに富んだよい本でした。2014/03/23
巨峰
60
中村航さんの小説を読む。なぜか許せるのは、なりたかった自分、なれなかった自分が詰まっているからでしょうか。それなのに感じる郷愁が不思議です。女子五編が一番好き。そうか女子に混じりたかったのか。それとも、女子になりたかったのか、俺は…2021/05/22
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