内容説明
旗本の次男坊関口格之介は、冷や飯食いの日々に嫌気がさし、好きな戯作を書いて生きようと夢見、長屋暮らしを始めた。剣の腕がたつ格之介が思いついたのは、謎の頭巾の美剣士が弱きを助け、強きをくじく設定。だが、机の前に座るだけの無駄な日々が続くだけ。思い余って戯作の材料を求めて、頭巾姿で夜の巷を徘徊する格之介を待ち受けていたのは、江戸を揺るがす大陰謀…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
26
飯島一次初読み「朧屋彦六 世直し草紙」1巻浮世頭巾。旗本の次男坊格之介、嫂に疎まれ市井で暮らすことに、戯作者式亭三馬の弟子入りが叶い彦六の名前をもらう。戯作の材料を求めるため、自ら浮世頭巾として夜の巷を出歩き幕府を揺るがす大騒動に巻き込まれる、事件は解決するが書き上げた戯作は世に出すことができない物語。2巻以降も幕閣がらみで展開していくのか、楽しみなシリーズ。 2013/11/24
ひかつば@呑ん読会堪能中
7
戯作者を目指す旗本の次男坊が題材を求めて自ら浮世頭巾と名乗り悪を退治するシリーズ第1巻。落語のテイストが散りばめられた会話は小気味良く、戯作の世界の話もうまくマッチしていて面白い。ただ終盤の悪党がステレオタイプでちとあっけなかったな。2巻を先に読んでしまったので3巻目に期待しよう。 2013/11/19
めにい
6
お気楽なスタートの割には、本気で人を斬る展開。深刻な事情もないまま大物に援助を受けての悪党退治。。。必然性がないので納得がいかないが、あまり深刻に考えなければ面白いかも。3作だけのようなので続きも読みます。2016/07/17
マカロニ マカロン
3
個人の感想です:A。化政時代、旗本の二男で仕事がなく、今でいうニート状態なので、趣味で読んでいた草双紙の戯作者式亭三馬に弟子入りする。勧善懲悪ものの本を書こうとするうちに引退した元老中松平定信らの支援を受けて、浮世頭巾と名乗り、倒幕の陰謀を阻止していく。あまりよく知らなかった戯作者とか当時のロシアとの国交とか、いろいろな要素が織り込まれている。最初は夫婦げんかの仲裁から始まってだんだん大きな事件に関わっていくが、登場人物の善悪がはっきりしていて、「水戸黄門」のテレビドラマを見ているような安心感があった。2013/03/16
Tomonori Shimamura
0
お主できるな・・・2013/10/27