吾輩はウツである - “作家・夏目漱石”誕生異聞

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吾輩はウツである - “作家・夏目漱石”誕生異聞

  • 著者名:長尾剛
  • 価格 ¥1,500(本体¥1,364)
  • PHP研究所(2013/03発売)
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  • ISBN:9784569810744
  • NDC分類:913.6

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内容説明

「おまえさん、ナニサマのつもりだ」(by猫)――『吾輩は猫である』が生まれた舞台裏には、こんなドラマがあった!?明治36年(1903)4月、小泉八雲が辞めさせられたことで学生たちの不満うずまく帝大に、夏目金之助(のちの漱石)が講師として赴任する。不穏な空気の中、学生たちの冷たい視線に晒される金之助は、毎日、不満と苛立ちを抱えながら教壇に立っていた。さらに、失恋で人生をはかなむ学生・藤村操が目の前に現れ、金之助の気持ちはますます不安定になっていく。そんなとき、一匹の小さな黒猫が夏目家に迷い込んだ。心を病み始めた金之助は、その黒猫と会話をし始める。しかし、その黒猫と会話ができるのは金之助だけだった。一方、病ゆえに突如として怒りを暴発させるようになった金之助に対し、妻・鏡子は一念発起。金之助の病を治すべく、ある行動を起こしたのだが……。夏目漱石を長年にわたって研究し続けてきた著者が、歴史的事実をモチーフに、不世出の文豪が誕生するまでをドラマチックに描く、異色の長編小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こまったまこ

11
とても面白かったです。夏目漱石が作家デビューする前の帝大で英語の教師をしていた頃のひと夏のお話です。猫と話すのが面白かったし、後の著名人がたくさん出てきて興味深かったです。かなり尊大で神経質だけど勤勉で教育熱心なところが良かったです。しかし彼が後に文豪と呼ばれる作家に成り得たのはひとえに奥様の内助の功の賜物ですね。あんな情緒不安定でDVな夫を見捨てずに何とか良くなってもらおうと奔走する奥様は偉いです。この後の話も読みたかったです。とりあえず『吾輩は猫である』は読みたくなりました。2015/03/26

れんこ

8
セミの声を聞きながら読んだ。金之助さんと猫がそこにいるようで面白かった。2019/07/31

これでいいのだ@ヘタレ女王

6
面白くてこんな時間まで一気読みしてしまいました。明治36年一月から39年10月までの歴史的事実を多くモチーフとして取り入れて、さらにフィクションを交えて本名の金之助、帝大の英語教師時代から作家デビューまでの話。家族、生徒、猫、周囲の人々が帝大のそれぞれ活き活きと目の前で舞台よろしく動き回っているような作品でした2013/06/27

hoko

6
作家、夏目漱石誕生までの過程を、漱石に飼われていた「猫=吾輩は猫である、の主人公」との関わりを通して描いている。漱石ファンはもちろん、漱石ファンはもちろん、漱石に興味のある方も楽しく読めると思う。事実に基づいたフィクションであるが、「漱石だったら、こんな言動だったのかなぁ」と想像する、そのままなのがおもしろい。妻鏡子さんが、この時代の女性にしては夫に対して強く、家事は手抜きであったりすることに驚きつつ、漱石を支えていたことに感心し、また、教え子自殺とその事に漱石が悩むエピソードには、驚きと悲しさを感じた。2013/05/20

くろばぽん

5
いや~~面白かった。漱石の「作家以前」のプライベートな部分の史実と逸話を、それはもう上手く織り交ぜて「ひと夏の物語」にしたという作品。その構成の巧みさに「感心した」というのは上から目線で恐縮ですが感心しました。登場人物が全て後の世に名を残す方ばかりでなんとも豪華。誰ぞ登場する度にWikiで調べながら読んでしまいました。猫との会話が知的でリアリスティックでもあり、漱石は本当に猫との心の交流からあの傑作を産み出したに違いない、と思わせるものがあります笑。とにかく「吾輩は猫である」をもう一度読もう。2015/04/28

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