内容説明
小金欣作は、福岡の歓楽街・中洲の街金業者。
ヤクザ相手に一歩も引かず地上げで鳴らした時代もあったが、今は長いものには巻かれてしまう負け犬同然の日々だ。
ある夜、小金は一人の少女を救おうとして、地元暴力団幹部を敵に回してしまう。
勝ち目のない敵との闘いに挑む小金と仲間の運命は!?
日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した、痛快、中洲ハードボイルド。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
49
第14回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞。50歳目前、バブル後落ち目となった街金業者、歓楽街・中州、地元暴力団…演歌の匂いがするハードボイルドでした。次々起こる事件がなんともスリルあって飽きることなく面白く、癖のある登場人物が”いかにも~”的です。博多弁に最初はとまどいつつ、映像を見ているようで、すんなり読了。『清流の宴』を読んで気になっていた作家さんですが、ハードボイルドらしい作品という感じでしょうか、楽しく読めました。結構、好きな感じです、もっと読んでみたいです。2015/03/22
陽
15
やくざとの関わりって、追いつめられるのが、読んでいて苦しいよな。やくざって普段何しているんだろう?犯罪犯してないやくざっていないと思うんだけど、警察はやくざって言うだけで逮捕できないんだよな。堂々と、事務所構えているわけだよな。その辺の矛盾って、どこかで必要悪と思っている悪徳権力者がいるってことだよな。2018/03/15
p-man
4
落ちぶれた中年男のリベンジ。バーボン・jazz・捨てた恋・やくざ・おかま・煙草。 ハードボイルドには憧れます。 「女が別れの言葉を告げて席を立った後、男にできることは一つだけ」 「咥えた煙草に火をつけることだけ」2018/02/20
たかぴ
3
会話が福岡弁のせいかストーリーに軽快感が乗る。ただ、脇役の少年少女の言動や行動がイマイチ腑に落ちない。そうでもしないと主人公と敵役の対立がエスカレートしないからってのもあるんだろうけど。2023/03/01
nonnon
3
★★★★☆2015/03/31