内容説明
組織が保護する賭博場が強盗に襲撃された。無鉄砲なチンピラの暴発か? 誰か黒幕がいるのか? あるいは……? 放置すればメンツが立たない組織は、事態解決のために凄腕の男を送りこんできた! 壮絶な暴力と死の嵐の最後に待つものは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
45
ガーディアン紙の1000冊の『エディ・コールの友人たち』と同じ作家のこの作品を手に取る。リアルでつかみどころがない、与太話で語られる会話劇は、妖しく想像力を掻き立てるのだが曖昧な部分が多い。人称代名詞が連発する嘘か本当か分からない発言は、リアルすぎで脱線しているのか非常にわかりづらい。そういうリアルさを表現するのは大したものだ。『エディ・コールの……』は入手困難だがこの本で用が足りる。映画タランティーノ作品のリアルな会話の元ネタはこの作家だとわかる。この映画は未見、ブラピの役は端役のはずだがなあ……2016/01/09
Porco
14
アメリカのマフィアの会話劇2020/07/21
sibafu
6
原作の『Cogan's Trade』は73年刊行でブラピ主演の映画が2012年に公開。一度目に映画を見た時、どうやったらこんなつまらない映画を作れるんだ?と呆れた。と同時に、意味ありげに背景にBGM的に流れるオバマの演説の音声や映像が、鑑賞後もずっと引っかかり続けていた。73年以前に書かれた小説だから当然だけど、原作にはオバマもそうだし他の誰か政治家の演説もなく、直接的な政治的描写はゼロ。でも映画の監督や製作にも関わっているブラピは、小説で描かれるギャングたちの騒動を経済や政治の暗喩として解釈して作った。2016/02/20
イシザル
3
この「小話」を丸暗記したら、潜入捜査官になれそうだ。あと マーロンブランド並の最高に自然な演技と、あたかもそこにいるように細部を想像し暗記する。バレそうになったらしゃべり続ける。しゃべってしゃべってしゃべる2016/12/01
hikarunoir
3
与太話で全て物語られる妙、そして逸脱の妙。しかも映画は原作を案外忠実に踏襲してるのも分かる。シンプルでも飽きない犯罪始末。2015/05/14