内容説明
英雄機関の捕虜となり、その秘密基地内で拷問のような実験を施される戦闘員21号。彼の目論見は、英雄たちの機密情報を奪い、持ち帰ること。しかし幽閉されている部屋から脱出する術は、まったくと言っていいほどない。21号にチャンスはあるのか? そして彼の生還を待つ22号たち悪の戦闘員の運命は……!? 長きにわたる悪と正義の戦いに、いよいよ決着がつくときがきた──。 悪の組織の下っ端戦闘員21号の夢は、果たして叶うのか。やはり正義には勝つことができないのか。待望の完結篇、そのラストシーンに、乞うご期待! 電子特別版には、2012年6月発売の『電撃文庫MAGAZINE Vol.26』掲載短編『VS!! ―ファースト・コンタクト―』も追加収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
52
悪の組織の下っ端戦闘員vsヒーローの下剋上物語最終巻。見事に初志貫徹を貫きましたね。正義も悪も関係ない、力の無い者達が、圧倒的な力を持つ英雄に勝つ為に文字通り死力を尽くし、ありとあらゆる策を講じ闘う姿は胸が震える程に熱かったです。特にジャバウォック、ロクロク、散っていた同志達の姿を思い出して立ち上がるシーンは本当に感動しました。ただの一戦闘員なのに、最後まで信念を貫けるとかめっちゃカッコいいな。自分の文章力ではこの感動を伝えきれないので、是非とも多くの方にこの作品を読んでもらいたい。オススメです。2016/02/09
王蠱
37
悪の美学と戦闘員の意地と決意、そして正義の味方の誇りと使命の交錯した物語の最終章。言葉を交わし真意を伝え、分かりあっていても絶対に「勝ちたい相手」として相手を見据え絶対に揺らがず、己たちの持てる全てを掛けぶつかり合った悪と正義。安直に和解や共生エンドになるでなく、どちらかが勝つまでただ戦い続ける彼らの生き様はどこまでも熱い。2013/01/10
中性色
25
この手の話でここまできっちり纏まっているということがまずすごい。しかし、ダークヒーロー物はそれなりにあるけど、ここまでいろんな意味で悪な主人公はいないんじゃないかな。ただ罠にはめるのではなく、勝つために狡猾な作戦を使うとか。ただ、最終的に異常再生に頼りきりなところがあったのは確かだけど。しかしジジがかわいい。個人的には132ページのところとか。しかし、酒飲んでるところが一番面白い気がするのは変わらねぇなぁ。きっきっき。2015/05/05
ほーりえ
25
完結編。悪の組織の下っ端が英雄を倒すという下剋上展開はやはり燃える。戦闘シーンも良かった。でもこの終わり方はどうなんだろう・・・。やっぱりこうなるんだ・・・と言った感じ。確かに決着の付けづらい物語ではあるし、これ以上ダラダラ続けても仕方ない感はあるからこれがベストなのかなあ。とまあ、そういう意味でとても惜しいシリーズでした。2013/09/06
しぇん
22
KindleUnlimitedで再読。完結という事で結末はまぁそんなかんじになるよなという感じでした。Kindleだとおまけでファーストコンタクトがなってましたが、これないと受付嬢さんの謎が何となくしかわからないまんだなと2023/03/13