電撃文庫 VS!! ―正義の味方を倒すには―

著者名：和泉弐式

KADOKAWA（2014/06発売）

• ISBN：9784048861601
• NDC分類：913.6

内容説明

俺は21号。悪の組織の下っ端戦闘員だ。キーって叫びながら、変身ヒーローにアッサリ倒されちゃう、全身黒タイツのアレだよ、アレ。キー！　毎度毎度、新たな怪人とともに懲りもせずにヒーローに挑み、敗北ばかりの日々。よくみんな飽きねぇな。さあ今日も、正義の味方にコテンパンにやられてくるか……。　怪人ですら敵わない無敵のヒーローに挑む、雑魚戦闘員の熱血ストーリー！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[まりも]

悪の組織の下っ端戦闘員が、圧倒的な力を持つヒーローに勝利する為に戦いを挑む下剋上物語。評判良かったから気になってたけど、これめっちゃ面白いな。悪は悪でも、普通はスポットライトにすら当たらない、ただの下っ端が主人公だからこその熱さとカッコよさがありますね。怪人の盾にも慣れない補充要員が、死力を尽くして正義の味方に戦いを挑み、英雄を一人倒す姿は最高に燃えました。ヒロインのジジも可愛らしかったし、これがデビュー作とは思えない程に完成度高い作品ですね。ジャバウォックとニーイチの絡み最高やった。次巻も楽しみです。

2016/02/08

[王蠱]

たまに見かけるいわゆる「雑魚もの」ラノべだが主人公たちの内面の描き方が丁寧で読み進めやすかった。ある意味負けることを宿命づけられ生まれた存在である戦闘員、怪人と違い普通なら誰の印象にも残らない彼らが懸命にそれに抗おうと足掻くさまは善悪とかそんなの関係なく勇気づけられ、応援したくなった。

2012/01/11

[ほーりえ]

悪の組織のザコキャラが本気でヒーローを倒しに行くお話。普段なかなか見られない視点で、展開もアツく、なかなか面白かったです。悪の戦闘員からしてみればヒーローの方がよっぽど化物、なるほどなあ。

2013/08/21

[(●▲●)とらうまん(*^◯^*)]

悪の組織の雑魚戦闘員たちが、正義のヒーローを打ち倒そうと果敢に挑み続けるお話。 最初はどこか一歩引いていた主人公･２１号ことニーイチが、実は誰よりも正義に勝ちたいという熱い心の持ち主で、負けを繰り返すうちに忘れかけていた情熱を取り戻すあたりがベタながらも熱くて良いです。 強いヒーローに蹴散らされてばかりな雑魚キャラにだって意地がある！命がけで戦うヤツらがとてもカッコいいシリーズです。

[中性色]

設定だけとってみれば、よくある悪側視点のバトルものなんだけど、コメディ寄りにしすぎず弱い側が知能を使って強い敵を倒すという部分や、主人公が自分の内側にある部分などをしっかり書ききっていて、バトルの熱さも相まって好印象。しかしジャパウォックは物語の進行上仕方なかったとはいえ、あっけなく死んだなぁ。酒を飲んでいる場面が個人的に好み。今回あまり紹介がなかったキャラの掘り下げもあるといいかな。

2014/07/30