祥伝社文庫<br> ほかならぬ人へ

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祥伝社文庫
ほかならぬ人へ

  • 著者名:白石一文
  • 価格 ¥680(本体¥619)
  • 祥伝社(2013/06発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784396338107

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内容説明

「ベストの相手が見つかったときは、この人に間違いないっていう明らかな証拠があるんだ」――愛するべき真の相手はどこにいるのだろう?「恋愛の本質」に果敢に挑み、描き上げた“もっとも純粋な”恋愛小説。第142回直木賞受賞作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

263
142回直木賞受賞作。現代に生きる男女の哀しさ・葛藤をうまく描いている。「なずさ」の『それでもやっぱり..なの』という一言は心に重い。冷静に見ればこうなんだが、でもこうなってしまうという人間の業のようなものを現代風の恋愛にからませて描くのが相変わらずうまい。『一瞬のとき』の選択も含めて一貫して そんな選択をしてしまう人間を著者は丹念に 描いている。初期の宮本輝の作品にも似ている。2013/02/09

Yunemo

186
白石作品のうち13作品を読了。読後、いつも思うのだが、個々人の心の中での悩み、表に出ていない悩みを、的確に表現してくれている。不思議な引力を持つ人とそれに惹きつけられる人との葛藤がにじみ出てくる表現に、いつもいつも胸を締め付けられる。これは私だけではないと思う。優しさにあふれた小説なのかな、でもそれがわからない。読後の第一感想は、まず「ホッとする」、それから「うーん」と唸る。こういう結末で「いいんだろうな」、という思いと、「いや違うのでは」という思いが 錯綜するのが白石作品。単なる私の思い込みかも!2013/01/20

Atsushi

172
3連休。天気も良いので、家内と近所で評判のラーメン店へ。カウンターで麺をすするその横顔を見る。お互いベストの相手だったのかベターな相手だったのかは分からない。でも、二人とも東海さんや黒木のような相手にはこれからも巡り合うことはなさそうだ。それで良いのだろう。まだ先は長い。第142回直木賞受賞作。2017/10/08

おいしゃん

103
【直木賞作品】旅先の、群馬・四万温泉にてあっと言う間に読了。屈折した愛と、真っ直ぐすぎる愛が入り乱れる二編。屈折した方は、読んで違和感を覚える人も多そうだが、生きるとは?という強い問いかけを感じる作品で、下品な感じは受けない。著者の他の作品も読みたい、と思わせてくれる内容だった。2015/11/28

うののささら

95
さまざまな愛のかたちか。おぼっちゃまって世間知らずってのは本当のこと。相手が不器用なキャバ嬢じゃうまくいかないだろな。薄い仮面をかぶった妻と心を開けきれなかった夫。見つめあうべき二人が違うこと考えてたらダメだな。よくよく考えたら自分に原因があるのは当然。ベストの相手と出会えたと思っても答えの出るのはあとで、結局自分と同じような感覚を持ったあう人に会わないとむずかしいとわかるのはもっと後だな。本で言う通り憎しみで人が犯す罪ははかりしれないから嘘くさい関係はやめて新しい出会いを待ったほうがいいな。面白かった。2021/09/14

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