内容説明
この本は、「他人からいいように扱われないために」というテーマの本である。優しい気持ちを持ち、努力して生きてきた。しかし幸せになれない――そんな人のために書かれた本である。淋しい人、なかなか人の助けを得られない人、苛められても苛められっぱなしで我慢してしまうような人、受け身で服従的な人、劣等感に苦しんでいる人……そんな人は、ずるい人に利用され、いいように扱われてしまう。そして結果的に深い悩みに陥ってしまうのである。苛められる人、利用されてしまう人は、なぜそのようになってしまったのか。また、苛める人は、なぜ支配的関係を続けるのか? 苛める側、苛められる側の心理を説き、苛められやすい人は、心理的弱者としての関係からいかに脱却するかを説く。断る勇気があなたを変える。イヤな時にはイヤと言っていいのである。苛められない人生の第一歩を踏み出そう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
虹
2
感情的恐喝、ずるいひとについて。騙し脅し、いいように使うため、かれらは獲物をねらっている。それは家族であっても。家族なのだからという言葉に注意。ほんとに彼らは微妙な言いかたでウマイですね。わたしはそういうのイラっとしますが。。おかしいとおもったら、はっきり自分をもとう。 嫌な思いをするひとはたいてい相手を観察していない。される側へのアドバイスなどなど。著者の体験した話だからか、アメリカの家購入時の詐欺の話は印象的。事例が幅広い。2015/07/30
TKZW YTK
1
読んだ事で相手の心理、自分の心理を少し整理できた。流し読みなのでもう一度よむ。2021/04/15
lily-hinax
1
苛める彼と苛められる私、彼は悪で私は善。これなら分かりやすい。では、彼は攻撃的で、私は受動的。うん、と言いたいところが、その逆でも虐められる事だってあるだろう。「私」や「彼」の中には、幾つもの考え方や人格が同居しており、関係は逆転もすればループもするからだ。この単純ではない筈の対人心理の問題を、著者はあくまでも強力な二元論、原因論で最後まで論じ切る。それはそれで、貴重なアプローチであって、悩める人には勇気を与える。何度か目のマイ心理学ブームで、とても気になっていた一冊。加藤諦三さんを読めて良かった。2016/10/01