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内容説明
武士の時代、その闘争、そして武家政権とは何だったのか? 平清盛と源頼朝の対立から、鎌倉、南北朝、室町、戦国の世を経て、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の進めた天下統一事業まで。新解釈を鮮やかに示す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ただいま蔵書整理中の18歳女子大生そっくりおじさん・寺
52
二人の人物を対比させながらの中世史。面白い。今、脂が乗っている学者は間違いなく本郷和人だ。清盛と頼朝、後鳥羽院と北条義時、安達泰盛と平頼綱、尊氏と後醍醐、細川勝元と山名宗全、今川義元と北条氏康、三好長慶と信長、秀吉と家康。その時々の権力機構がよく分かる。通常の説明ではわからなかった所がすんなりとわかる。そして語り口が軽妙。この人の本をもう少し読み進めたい。2013/06/28
Abercrombie
4
門葉=貴種とは一度も同じ武士階級に臣従したことのない家系(未確定の見解)。良い土地の限られた関東を基盤とした源氏が、血族で殺し合っている間、摂関家との結びつきの弱さを見込まれた平家は、白河院に重用され西国で繁栄していた。霜月騒動は御家人と御内人の対立ではなく、「統治派(撫民派)」と「権益派(御家人ファースト)」の争いであった、等々、これまで腑に落ちなかった疑問が氷解した。ただ、室町以降に関する作者の説は、いささかとんがりすぎているように思え、あまり賛同できず。2024/04/04
珈琲好き
4
今まで読んできた歴史本と意見が違う所が多々あって戸惑った。/まず北条義時だが、著者は義時を陰謀家としているが細川重男の本では巻き込まれ型ヤレヤレ系主人公と捉えてるし、義時が「実力を示したことが=天皇の権威を乗り越えた原因」としてるのもイマイチ納得いかない。幕府草創期の天皇の権威ってそんなに簡単に覆せると思えない。後鳥羽天皇の独自の武家棟梁創出説は面白かった。2017/12/03
kokada_jnet
4
今までの本の内容の繰り返しも多いけれど。霜月騒動と応仁の乱についての新解釈は面白かった。2012/12/27
Joao do Couto
3
すごくわかりやすい本。「天下布武」の本来の意味とか、「信長のわからなさ」とか、独特の言い回しで、簡潔に説明されています。たんなる日本史好きの私はそんな論点があるのかぁと、「なるほど」連発でした。2013/04/16