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内容説明
ひとは他者とのインターディペンデンス(相互依存)でなりたっている。「わたし」の生も死も、在ることの理由も、ひとや社会とのつながりのなかにある。日常の隙間からみえる「問い」と向き合う思索のエスプリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takam
25
高校の教科書を思い出す鷲田清一先生のエッセイ集。タイトルは星の王子さまの名セリフと似ている。大切なものは見えにくいということを身に持って知る。特に日本人は見えやすいものを信じる特性がある気がする。モノづくりが強かくて、マーケティングやイノベーションといった見えにくいものが弱かったのは偶然ではないのだと思う。今は見えやすいものばかりを重視している気がする。不祥事・スキャンダル発生時のネットを見ると、弱いものを叩けといわんばかりである。見えやすい構造から善悪を決めて、同じ方向に進む姿はたまに怖さを感じる。2020/02/18
万葉語り
25
論理的で分かりやすく、知りたいことにこたえてくれるという意味でこの人以上の人は現在いないように思う。うなずきながら読んでいる自分を発見できる。2014/10/02
Kiro
14
ちびちび読み進めて今日読了。高次元で形而上学的な内容なんかでは全然なくて、僕たちの日々の中にある、あるとは分かっているんだけど、言葉にできないような、していないような感覚が言葉にされているような感覚。吉田篤弘さんの小説に似ているかもしれない。似ていないかもしれない。どっちだ?2021/02/19
ヒダン
14
新聞の小欄で覚えた名前だったので読んでみた。とても短い随筆集。著者は哲学者だけど、昨日こういう出来事があったんだろうなとかこういうニュース見たんだろうなとかありふれた出発点から始まる普通の文章が並ぶ。それでいて、ほうほうと思うところがある話になっているので流石だと思った。教育やケアなど著者が興味を抱いていたと思われるトピックは複数回取り上げられ、広く論じてある。付箋を貼り過ぎないように意識して「受け身でいること」、「イメージと妄想」、「患者様」の3箇所に貼った。単行本『噛みきれない想い』の文庫化。2015/09/28
nnnともろー
8
哲学エッセイ集。この時は鷲田さんがまだ50代前半。今の私より年下ということに驚く。待つことの大切さ。身体。味わいたい。2024/04/11