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内容説明
1993年、世界的にも有名なアマチュア天文家が、FM電波を使った流星観測データのなかに、地震前兆が含まれていることを発見した。
阪神・淡路大震災を機に、前兆の観測研究を開始して17年。
前作『地震予報に挑む』(講談社科学出版賞)から12年。
さらに精度を増した観測方法や各種経験則、前兆変動の特徴などを網羅した串田法地震前兆観測の集大成。
なぜ地震発生が予測できるのか?
地震の場所・規模・時期はどのように割り出されるのか?
地震前兆は検出できる。
前兆には対応する地震は必ず発生する。
本書に書かれている根拠と手法で、地震が予報できる日がやってくる。
目次
第1章 東北地方太平洋沖地震
第2章 地震前兆の発見と経緯
第3章 失敗の山とわずかな成功
第4章 長期継続前兆に挑む
第5章 地震予報の実現に向けて
第6章 仕組みと経験則
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
7
個人の力というのは,限界がある.残念ながら,社会を動かすためにはその情報の内容だけでなく,だれが発信した情報なのかということも強く影響する.しかし,影響を与えられないことに絶望せず,地道なデータ採集を続けて理論を立証することに全力を注ぐ.2013/03/26
西澤 隆
3
うまいなあ。図を使う。仕組みを解説する。全部成功したと言わず失敗も認めながら「求道」の姿を示す。個人的には、地中のいろんな変化で地下水とか、地磁気とか、いろんなところに微弱な変化が出ること自体はあり得ると思うしそれを統計的に処理することでなんらかの知見が得られること自体は否定しない。でも前兆の期間の評価にこれだけ幅をつければ実施的には地震後に後付けで「このデータが示していたた」といくらでも言うことができる。なんとも「データを示していかにももっともそうにひとを煙にまく」科学を装った伝導本の好例だなあと思う。2018/05/09
壱萬弐仟縁
3
新着図書棚から拝借。独立自尊の人。独学で天文学をマスターしたのが驚異的。キーワードPBF(Periodic Baseline Fluctuation)で地震前兆変動波形(17ページ)。42ページで3.11の犠牲者に対して、自責の念を吐露。だが、その自虐は必要ない。問われるべきは東電そのものにこそあるので。そこまで自虐的になるぐらいなら、東電の対応のまずさを問うしかないのでは。本来、地震対策の制度や政策は、著者のように単独で努力する方に補助金が支給されるべきだったのではないかな? 学会誌論文よりわかり易い。2013/02/11
Keisuke Tsubota
1
科学的根拠があまりなく経験則による地震の観測がなされている。例外といえば予知が外れてもあたかも問題ないような書き方に不信感を覚えた。2015/06/16
犀門
0
#036★★★☆☆中学の時にはダンゴと呼ばれていた串田君は同級生。95年の阪神淡路大震災を予知していた!と世間を騒がせてから19年。現在も八ヶ岳の麓で地道に研究を続けている。来月末に天文台を訪ねるので、難解だった部分はそれまでに再読しておこう。2014/03/27